番組は開始直後から話題を呼んだ。初回視聴率こそ3.1%だったものの、すぐに7~8%台を推移。多くのプロ野球ファンに好評を持って迎え入れられ、『11PM』の牙城を脅かすまでに成長した。
当初、「野球ニュースだけで30分の生放送ができるのか?」と懐疑的だったテレビ関係者も多かったが、翌1977年には35分、1980年には45分、1983年には55分と放送時間は拡大していく。視聴率が上昇すれば、当然世間も黙って見過ごしはしない。大手企業が続々とスポンサーに名乗りを上げ、名実ともにフジテレビを代表する看板番組へと成長していくのに、それほど時間はかからなかった。
文■長谷川晶一:1970年生まれ。出版社勤務を経て、2003年にノンフィクションライターとなる。主な著書に『このパ・リーグ球団の「野球以外」がすごい!!』『いつも、気づけば神宮に 東京ヤクルトスワローズ「9つの系譜」』(集英社)、『最弱球団 高橋ユニオンズ青春記』(彩図社文庫)、『プロ野球語辞典:プロ野球にまつわる言葉をイラストと豆知識でカッキーンと読み解く』(誠文堂新光社)がある。
※週刊ポスト2017年8月11日号