ライフ

「孫疲れ」に野末陳平氏警告、「子供なんてズルいのが基本」

作家・経済評論家の野末陳平氏

 夏は「孫疲れ」のシーズンだ。お盆で遠くから息子家族や娘家族がやってきて、孫の遊び相手をしてヘトヘトになり、体調を崩す人も多い。さらに、「お盆玉」や「帰省の交通費を出す」などで経済的負担を強いられるケースもある。年に1、2度の帰省ですら一苦労なのだから、近くに住んでいる「じいじ・ばあば」はもっと骨が折れる。

 孫たちが学校や幼稚園に行かない夏休み期間はなおのことだ。東京都内で息子家族の近くに住む70歳男性が悲鳴を上げる。

「小学5年生の孫娘を進学塾の夏期講習に送り迎えするのと、小学1年生の弟の世話は私の仕事。自転車の後ろに乗せて市営プールに連れて行くのですが、小学3年生以下の子供は付き添いなしでの遊泳は禁止。だからしかたなく私も一緒にプールに入る。毎日ヘトヘトですよ。会社で働いていたときより重労働かもしれません。なのに嫁と来たら“夫婦共働きなので助けていただかないと”と感謝の言葉もない」

 ちなみに孫娘の夏期講習代約10万円も祖父が払っているという。『団塊世代の孫育てのススメ』の著書がある家族問題評論家・宮本まき子氏がいう。

「今の子供世代は“祖父母世代は高度経済成長を経験してきた裕福な人たちだから頼っていい”という感覚を持っている。一方の祖父母世代は、『貧しかった日本』を知っているので、自分の子や孫に同じ思いをさせたくない。

 だから『感謝もなく当たり前のように親に依存する子供世代』と、それに『言われるがまま甘やかしてしまう祖父母世代』という構図になってしまう。しかし金と労力を際限なく提供して、自分たちの老後が脅かされては元も子もありません」

関連キーワード

関連記事

トピックス

高校時代の安福久美子容疑者(右・共同通信)
《「子育ての苦労を分からせたかった」と供述》「夫婦2人でいるところを見たことがない」隣人男性が証言した安福容疑者の“孤育て”「不思議な家族だった」
活動再開を発表した小島瑠璃子(時事通信フォト)
《輝く金髪姿で再始動》こじるりが亡き夫のサウナ会社を破産処理へ…“新ビジネス”に向ける意気込み「子供の人生だけは輝かしいものになってほしい」
NEWSポストセブン
中国でも人気があるキムタク親子
《木村拓哉とKokiの中国版SNSがピタリと停止》緊迫の日中関係のなか2人が“無風”でいられる理由…背景に「2025年ならではの事情」
NEWSポストセブン
トランプ米大統領によるベネズエラ攻撃はいよいよ危険水域に突入している(時事通信フォト、中央・右はEPA=時事)
《米vs中ロで戦争前夜の危険水域…》トランプ大統領が地上攻撃に言及した「ベネズエラ戦争」が“世界の火薬庫”に 日本では報じられないヤバすぎる「カリブ海の緊迫」
週刊ポスト
ケンダルはこのまま車に乗っているようだ(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
《“ぴったり具合”で校則違反が決まる》オーストラリアの高校が“行き過ぎたアスレジャー”禁止で波紋「嫌なら転校すべき」「こんな服を学校に着ていくなんて」支持する声も 
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《12月1日に24才のお誕生日》愛子さま、新たな家族「美海(みみ)」のお写真公開 今年8月に保護猫を迎えられて、これで飼い猫は「セブン」との2匹に 
女性セブン
新大関の安青錦(写真/共同通信社)
《里帰りは叶わぬまま》新大関・安青錦、母国ウクライナへの複雑な思い 3才上の兄は今なお戦禍での生活、国際電話での優勝報告に、ドイツで暮らす両親は涙 
女性セブン
東京ディズニーシーにある「ホテルミラコスタ」で刃物を持って侵入した姜春雨容疑者(34)(HP/容疑者のSNSより)
《夢の国の”刃物男”の素顔》「日本語が苦手」「寡黙で大人しい人」ホテルミラコスタで中華包丁を取り出した姜春雨容疑者の目撃証言
NEWSポストセブン
石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン
秋の園遊会で招待者と歓談される秋篠宮妃紀子さま(時事通信フォト)
《陽の光の下で輝く紀子さまの“レッドヘア”》“アラ還でもふんわりヘア”から伝わる御髪への美意識「ガーリーアイテムで親しみやすさを演出」
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン
中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン