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大前研一氏 経済同友会のアベノミクス批判は「犬の遠吠え」

経済団体の存在意義はあるのか?

 安倍政権の支持率が低下するのと軌を一にして、経済界からアベノミクスへの批判が相次ぐようになった。だが、経営コンサルタント・大前研一氏の見方は厳しい。新刊『武器としての経済学』でもアベノミクスの行方について解説している大前氏は「経団連は論外、経済同友会も“学芸会レベル”だ」と喝破する。

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 処暑を過ぎて、社会人は休暇でリフレッシュし、気合を入れ直して勉強に励んでいることだろう。

 財界も、夏は毎年恒例のセミナーや勉強会を開催している。経団連(榊原定征会長)は軽井沢で夏季フォーラムを開き、来賓の麻生太郎副総理・財務相が講演し、デフレ脱却と経済再生に向けて経団連にさらなる協力を求めたという。同フォーラムは榊原会長就任後4回目となるが、これまでに来賓として講演したのは2014年が安倍晋三首相と甘利明経済再生担当相(以下、いずれも当時)、2015年が石破茂地方創生担当相、2016年が稲田朋美自民党政調会長という顔ぶれだ。まさに政権べったりで、経済団体としての存在意義はゼロである。論評する価値もない。

 一方、同じく軽井沢で開かれた経済同友会(小林喜光代表幹事)の夏季セミナーでは、安倍政権の「骨太の方針2017」に対する批判が相次いだと報じられた。

 朝日新聞(7月14日付)によれば、GDP(国内総生産)に対する債務残高の比率を安定的に下げることを政権が財政目標に加えたことについて、商船三井の武藤光一会長は「GDPが増やせれば借金を増やしてもよい、という極めて姑息な一時しのぎの指標」と指摘し、社会保障費が財政を圧迫している現状には、日産自動車の志賀俊之取締役が「研究や教育など将来への投資が抑えられ、バランスを欠いている」と苦言を呈した。

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