セコムやアルソックなどの警備会社も、そうした技術開発に積極的に取り組んでいる。たとえばアルソックは、テロや犯罪を未然に防ぐための“人の感情を可視化する技術”を活用した不審者検出システムを開発しているという。だが、優れた画像検索技術を開発すればするほど、それらの警備会社は不要になるわけで、実に皮肉な話である。
とはいえ、これまで人の眼や感覚に頼ってきた写真や画像のチェックは、今後、AIやロボットにどんどん代替されていく。趣味や買い物の利便性は上がるが、安全・安心と監視社会とのバランスなど難しい問題も浮上している。そのカギを握る画像検索技術の覇権争いが、これから様々な分野で激化するのは間違いない。
※週刊ポスト2017年9月15日号