国際情報

中国でラブドールのレンタル開始を発表したら…

性関連産業への締め付けは相変わらず厳しい

 中国の福建省厦門(アモイ)市の人形制作メーカーがラブドールを1日298元(約5000円)で貸し出すサービスを北京で行うと発表したところ、市民から多くの苦情が寄せられた。このため、北京の警察本部も「社会的に悪い影響を与える」として取り締まりに乗り出すと表明したことで、メーカー側は発表から4日後に、「貸し出しサービスの実施を撤回する」と表明せざるを得なくなったことが分かった。

 ネット上では「北京の警察もなかなかやるね。一党独裁体制もときには役に立つこともあるんだね」などの書き込みがみられる。この件については、香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が報じた。

 メーカー側の発表によると、貸し出しを実施するとしたラブドールは全部で5種類あり、シリコンなどを豊富に使用しているため、製造コストだけで1万元(約17万6000円)と高価だという。

 このため、1日のレンタル料金は298元だが、デポジット代金として8000元を受け取り、ラブドールを戻す時に返金するというシステムだった。

 メーカー側は当初、北京で試験的にレンタルサービスを実施し、軌道に乗れば、中国全土で展開する予定だった。ところが、ラブドール貸し出しが発表されるや、物珍しさも手伝って、新聞・テレビで報道されたほか、ネット上でも大きな話題を呼び、拡散していった。

 このため、事態を重く見た北京の警察当局がメーカー側に「我々は貴社の新たな事業に重大な関心を抱いている。それがスタートすれば、社会的に大きな悪影響を与えることが予想されることから、罰則を含めた取り締まりを強化せざるを得ない」というまるで脅迫、あるいは警告ならぬ「通告」が送られてきたという。

関連キーワード

関連記事

トピックス

靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン