国内

ネットでは意に沿った発言をしない限り敵とする二元論となる

ネットニュース編集者の中川淳一郎氏

「リベラル」、「保守」とはいったい何かという問題が、最近、ネットでは話題だ。伝統的な左派・右派といった枠組みでの定義はもはや意味がないのではないかという分析から出てきた話題だが、現実の選挙の前では、その党派にわかれた罵倒合戦のようなことがネット上ではたびたび起きている。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、両派が罵り合う状況について解説する。

 * * *
 ジャーナリスト・佐々木俊尚氏が「文春オンライン」にて『「ネトウヨ」「パヨク」の罵り合い、そろそろやめてみませんか? 総選挙に向けたひとつの提案』という文章を寄稿した。内容は、選挙においては「党派性」というものだけで考えるべきではない、ということである。なぜ、佐々木氏は「党派性重視」を問題視するのか。同氏はこう説明する。

〈党派は「敵か味方か」「白か黒か」をはっきりさせるので、人を熱狂に駆り立てる。ゆえに人々を動員しやすく、運動は盛り上がる〉

 佐々木氏は「党派性」ではなく、自分自身が正しいと思うことを基に投票すべきでは、と暗に提案しているのだが、同氏の意図については、若干説明が必要だろう。「ネトウヨ」は「ネット右翼」のことで、今回の選挙では主に自民党支持者のことを意味する。希望の党・維新はあまり関係ない。日本共産党をはじめとしてリベラル政党を支持する「パヨク」(≒左翼)については後述する。

 佐々木氏は2000年代中盤からネット上では圧倒的な知名度を誇る論客であり、常に「大人」として、炎上案件があってもバランサーとしての役割を果たしてきた。

 ここ数年間の選挙においては都知事選でも、国会議員の補選、都議選でも「ネトウヨVSパヨク」のネット上の戦いは展開されてきた。いずれも自民党支持者VSリベラル政党支持者という構図だ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン