国内

安倍首相と小泉進次郎氏 意識し合う背景に親子2代の恩讐

小泉首相のイエスマンだった安倍氏の官房長官時代(写真:時事通信フォト)

 総選挙で安倍晋三首相以上の動員力を見せつけ、「自民党の新しい顔」となった小泉進次郎・筆頭副幹事長は、1年ほど前から将来の首相の座を意識して官僚を集めた勉強会を立ちあげている。政権に大いなる影響を与える財務省と経産省、両方の官僚と勉強会を行っているのだ。

 いわば、官僚たちに“総理大臣養成ギプス”をつけられて訓練を受けてきた進次郎氏は、総理・総裁候補としての存在感をどんどん増し、いまや間違いなく「総理が最も恐れる男」となった。

 だが、27歳離れている安倍首相と進次郎氏には、地位も政治家としてのキャリアも天と地ほどの開きがある。本来ならライバル関係になどなり得ない。それでも、2人が互いを意識するのは親子2代の恩讐が関係している。

 安倍氏は進次郎氏の父・純一郎氏に政治家として引き立てられた。当選3回で官房副長官を務め、小泉首相の電撃訪朝に同行して拉致被害者の帰国をめぐる強硬姿勢で名を上げると、当選3回生の時に大臣未経験のまま自民党幹事長に大抜擢された(進次郎氏は今回の選挙で4回生に)。その後は官房長官(大臣)を1年経験しただけで小泉首相から政権を禅譲されて首相にのぼりつめた。

 祖父の岸信介・元首相、父の安倍晋太郎・元幹事長が築きあげた清和会(現在の細田派)のプリンスとして“七光り”でトントン拍子で出世の階段を駆け上ったのである。

 それだけに安倍氏は小泉氏の現役時代は“絶対服従”を貫いた。旧森派のベテランが安倍氏から打ち明けられたという2人のエピソードを証言する。

関連記事

トピックス

大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン
“進次郎劇場”で自民党への逆風は止まったか
《進次郎劇場で支持率反転》自民党内に高まる「衆参ダブル選挙をやれば勝てる」の声 自民党の参院選情勢調査では与党で61議席、過半数を12議席上回る予測
週刊ポスト
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト