「リーマンショック級の出来事が起こらない限り、消費税を予定通り引き上げる」
総選挙の投開票日、安倍首相は民放テレビ各局の選挙特番に相次いで出演してそう繰り返した。
だが、この言葉は首相が伊勢志摩サミット後の2016年6月に2回目の増税延期を表明する直前まで国民に語っていたのと全く同じセリフだ。そして、「リーマンショック級の出来事」は起きなかったにもかかわらず、増税は見送った。
2度あることは3度ある。恥も外聞も捨てて安倍首相が「国民生活本位」の判断をできるかどうかに、景気と株価の行方がかかっている。
※週刊ポスト2017年11月10日号