芸能

加山雄三「青大将の田中邦衛さんとは私生活でも最高コンビ」

80歳とは思えぬ若々しさの加山雄三(撮影/内海裕之)

 池田勇人内閣が所得倍増計画を掲げ高度経済成長に向けて踏み出した1961年、映画“若大将”シリーズの第1作『大学の若大将』(杉江敏男監督)が公開された。

 老舗すき焼き屋のお坊ちゃんで、ルックス抜群。明朗快活な性格で、スポーツ万能、歌もうまいという若大将のキャラクターは、「加山雄三に等身大の役をやらせてみたい」という東宝・藤本真澄プロデューサーのアイデアで生まれた。

 1960年代はまだ珍しかったスキーやマリンスポーツ、バンド活動に海外旅行と、夢のような青春を謳歌する姿に、たちまち“若大将”ブームが巻き起こり、シリーズ7作目の『アルプスの若大将』(1966年)ではこの年の東宝の映画興行収入1位を樹立する。

 1981年の『帰ってきた若大将』まで20年間にわたり計18本が製作され、長く愛される作品となった。

 加山が若大将に抜擢されたのは、東宝に入社して2年目だった。慶応卒で曾祖父が岩倉具視、父は二枚目俳優の上原謙という銀幕のサラブレッド。元々は「大好きな船を買うお金が欲しくて俳優になろうと思った」というが、学生時代から船や音楽、スキーに親しんだ加山にとって、若大将はまさにはまり役だったといえる。加山はこう振り返る。

「最初にお話をいただいたとき、大学の生活をもう1回やるようなものだし、深く考えることはないなと思っていました。だからここまでヒットするとはまったく思ってなかったです。

 1本で終わりだと思ったら、2本目の『銀座の若大将』(1962年)の話が出てきてびっくりしちゃってね。でも、次が『日本一の若大将』(1962年)だから、これで終わりだと思った。そしたら次は『ハワイの若大将』(1963年)で海外に行くというから、もうびっくりしたんですよ(笑い)」(加山、以下「」内はすべて同じ)

関連記事

トピックス

鮮やかなロイヤルブルーのワンピースで登場された佳子さま(写真/共同通信社)
佳子さま、国スポ閉会式での「クッキリ服」 皇室のドレスコードでは、どう位置づけられるのか? 皇室解説者は「ご自身がお考えになって選ばれたと思います」と分析
週刊ポスト
会談に臨む自民党の高市早苗総裁(時事通信フォト)
《高市早苗総裁と参政党の接近》自民党が重視すべきは本当に「岩盤保守層」か? 亡くなった“神奈川のドン”の憂い
NEWSポストセブン
知床半島でヒグマが大量出没(時事通信フォト)
《現地ルポ》知床半島でヒグマを駆除するレンジャーたちが見た「壮絶現場」 市街地各所に大量出没、1年に185頭を処分…「人間の世界がクマに制圧されかけている」
週刊ポスト
連覇を狙う大の里に黄信号か(時事通信フォト)
《大相撲ロンドン公演で大の里がピンチ?》ロンドン巡業の翌場所に東西横綱や若貴&曙が散々な成績になった“34年前の悪夢”「人気力士の疲労は相当なもの」との指摘も
週刊ポスト
お騒がせインフルエンサーのボニー・ブルー(インスタグラムより)
「バスの車体が不自然に揺れ続ける」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサー(26)が乱倫バスツアーにかけた巨額の費用「価値は十分あった」
NEWSポストセブン
イベント出演辞退を連発している米倉涼子。
《長引く捜査》「ネットドラマでさえ扱いに困る」“マトリガサ入れ報道”米倉涼子はこの先どうなる? 元東京地検公安部長が指摘する「宙ぶらりんがずっと続く可能性」
マンションの周囲や敷地内にスマホを見ながら立っている女性が増えた(写真提供/イメージマート)
《高級タワマンがパパ活の現場に》元住民が嘆きの告発 周辺や敷地内に露出多めの女性が増え、スマホを片手に…居住者用ラウンジでデート、共用スペースでどんちゃん騒ぎも
NEWSポストセブン
アドヴァ・ラヴィ容疑者(Instagramより)
「性的被害を告発するとの脅しも…」アメリカ美女モデル(27)がマッチングアプリで高齢男性に“ロマンス”装い窃盗、高級住宅街で10件超の被害【LA保安局が異例の投稿】
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト・目撃者提供)
《ラブホ通い詰め問題でも続投》キリッとした目元と蠱惑的な口元…卒アル写真で見えた小川晶市長の“平成の女子高生”時代、同級生が明かす「市長のルーツ」も
NEWSポストセブン
亡くなった辻上里菜さん(写真/里菜さんの母親提供)
《22歳シングルマザー「ゴルフクラブ殴打殺人事件」に新証言》裁判で認められた被告の「女性と別の男の2人の脅されていた」の主張に、当事者である“別の男”が反論 「彼女が殺されたことも知らなかった」と手紙に綴る
NEWSポストセブン
韓国の人気女性ライバー(24)が50代男性のファンから殺害される事件が起きた(Instagramより)
「車に強引に引きずり込んで…」「遺体には多数のアザと首を絞められた痕」韓国・人気女性ライバー(24)殺害、50代男性“VIPファン”による配信30分後の凶行
NEWSポストセブン
本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《真美子さんと娘が待つスイートルームに直行》大谷翔平が試合後に見せた満面の笑み、アップ中も「スタンドに笑顔で手を振って…」本拠地で見られる“家族の絆”
NEWSポストセブン