国内

進次郎氏が角栄と重ねて見られるのは政治状況が似ているからか

未来の総理候補と角栄氏の類似の背景は

 衆院選での大車輪の活躍を機に、政界の中心人物に躍り出た感のある小泉進次郎氏。その勇往邁進ぶりは昭和を駆け抜けたあの田中角栄の黎明期を思わせるものがある。出自も風貌も大きく異なる2人が、なぜ重なって見えるのか。(文中一部敬称略)

 政治的実績を冷静に比較すれば2人には天と地ほどの開きがある。角栄研究で知られる政治評論家の小林吉弥氏がいう。

「角さんの政治家としての能力が桁違いだったのは、現在の進次郎と同じ4回生くらいまでの若手時代にダム法、道路法、港湾法、河川法や高速道路法、新幹線整備法、そして国土総合開発法など、日本の高度成長を支えたインフラ整備の基礎となる法律を議員立法で1人でつくったことだ。

 議員立法は法案づくりから与野党、霞が関の各省との利害調整の根回しを全部やらなければならないからとてつもない労力と能力が必要になる。それを次々にやってのけた。過去も現在も、おそらく将来もこんな政治家は出ない。若くして大臣、幹事長になったのも、官僚ににらみが利いたのも、金ではなく、根底に東大出のエリート官僚や政治家たちに“この男の政策能力にはかなわない”と思わせる実力があったからです。

 確かに進次郎は他の政治家と比べれば目の付けどころが違うし、演説もうまい。しかし、自分の政策を実現したことがない。どんなにメディアに脚光を浴びようと、実績だけを見ても角さんと比べる方がおかしい」

 それでも、進次郎が角栄の姿と重ねて見られるのは、2人が背負っている時代の社会と政治状況がそっくりだからではないだろうか。

関連記事

トピックス

解散を発表したTOKIO(HPより)
《TOKIO解散には迷いなし?》松岡昌宏、「男気会見」で隠せなかった本音 唯一違った“足の動き”を見せた質問とは?
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
ディップがプロバスケットボールチーム・さいたまブロンコスのオーナーに就任
気鋭の企業がプロスポーツ「下部」リーグに続々参入のワケ ディップがB3さいたまブロンコスの新オーナーなった理由を冨田英揮社長は「このチームを育てていきたい」と語る
NEWSポストセブン
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《渡部建の多目的トイレ不倫から5年》佐々木希が乗り越えた“サレ妻と不倫夫の夫婦ゲンカ”、第2子出産を迎えた「妻としての覚悟」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
事件の“断末魔”、殴打された痕跡、部屋中に血痕…“自慢の恋人”東川千愛礼さん(19)を襲った安藤陸人容疑者の「強烈な殺意」【豊田市19歳刺殺事件】
NEWSポストセブン
都内の日本料理店から出てきた2人
《交際6年で初2ショット》サッカー日本代表・南野拓実、柳ゆり菜と“もはや夫婦”なカップルコーデ「結婚ブーム」で機運高まる
NEWSポストセブン