「2017年9月、安垣被告のマンションに滞在していたA子さんは自ら習志野署に通報して“別れ話で口論になった。このまま別れてもトラブルになる”と相談しています。警察はすぐにマンションに出向き、安垣被告に、関係を断つようにと説得したところ、彼も納得したようです。1か月後の10月25日に同署員がA子さんに確認すると“もう一切かかわっていません。わざわざすいません”と答えたそうです」(捜査関係者)
ところが、事件が起こる2週間前の昨年11月3日、安垣被告の自宅付近の住民から、「女性の叫び声がする」と110番通報があり、習志野署員が駆けつけると、安垣被告とA子さんが別れ話で言い争いとなっていた。通報をした住民が当時の状況を振り返る。
「夜10時過ぎでした。男女がけんかをしていて、女性の“もういい加減にして!”“もうやめて!”と言う泣き叫ぶ声が、30分以上にわたって続いていたんです。男性が何を話しているかは聞き取れませんでしたが、女性はずっと泣いていた。実は警察に通報したのは、この1度だけではなく、昨夏にも同じような叫び声が聞こえて、警察を呼んだことがあった。いつか事件になるんじゃ、と心配していたのですが…」
捜査関係者によると、この日2人は「縁を切る」ことを約束したという。だが、2人はその“約束”を破り、禁断の恋は、最悪の結末を迎えてしまった──。安垣被告は独身だったが、A子さんには家庭があった。残された家族は、今、何を思うのだろうか。
A子さんの夫の自宅を訪ねると「そのことについては一切、話したくありません」と口を閉ざした。A子さんの父親は「私は何もわからない。娘の夫に任せている」と言いながらも、ぽつり、ぽつりと、突如、娘を失った胸の内を明かしてくれた。
「娘が亡くなった日、孫娘が“泊めてほしい”と遊びに来たんです。そこで、初めて孫娘が“お母さんが変なつきあいをしている”と告白をしてくれた。そんな話をしているときに孫に警察から電話がかかってきて…。突然、孫が泣き出したものだから、私も“何か大変なことが起こったんだ”と知りました。そして、孫を警察に送り届けて…。
娘の夫も(妻が不倫をしていることは)“知らなかった”と言っていました。娘夫婦は、若い頃に行ったスキー旅行で知り合い、恋愛結婚をしました。それからというもの、お金には恵まれていなかったものの、よく働く、仲のいい夫婦だったのだけれど…」
A子さんの葬式では、彼女の夫が喪主を務めた。妻の不貞を事件によって知るという耐えがたい苦しみを味わいながらも、彼は妻への不満を口にすることはなく、残された家族を守っているという。
※女性セブン2018年2月1日号