酒を愛し、愛煙家でもある藤竜也


「映画の撮影中は永遠に終わりがこないんじゃないかと思うほど苦しくて、楽しくてうきうきするような現場に出会ったことなんて、いっぺんもない。それほど苦しいのに、これが楽しいんですよ。なぜなら映画は、僕の第二の母みたいなものだから。本名の僕ではない、役者『藤竜也』を産んでくれた。だから映画を撮ることは母の胎内で遊ぶような感覚なのかな。年寄りの役はたくさんないから歳を重ねた僕は心配だけど(笑い)、こうして生きている限りはずっと映画に出続けたいね」

 微笑みながら穏やかにそう語り、ようやくくつろいだ表情で、大好きな煙草をおいしそうにくゆらせた。

【PROFILE】ふじ・たつや/1941年、中国・北京生まれ、横浜育ち。1962年に日活映画『望郷の海』でデビュー。『愛のコリーダ』(1976年)で報知映画賞最優秀主演男優賞、『村の写真集』(2005年)で上海国際映画祭最優秀主演男優賞を受賞。近年は北野武監督作品『龍三と七人の子分たち』(2015年)、倉本聰脚本ドラマ『やすらぎの郷』(2017年)などに出演し、話題を集める。なら国際映画祭の映画制作プロジェクト「NARAtive」作品『東の狼』は昨年の第30回東京国際映画祭でも特別上映され、2月3 日より全国順次公開。秋には『CHEN LIANG』の公開を控える。

■撮影/江森康之 ■取材・文/渡部美也

※週刊ポスト2018年2月9日号

関連記事

トピックス

事件に巻き込まれた竹内朋香さん(27)の夫が取材に思いを明かした
【独自】「死んだら終わりなんだよ!」「妻が殺される理由なんてない」“両手ナイフ男”に襲われたガールズバー店長・竹内朋香さんの夫が怒りの告白「容疑者と飲んだこともあるよ」
NEWSポストセブン
4月は甲斐拓也(左)を評価していた阿部慎之助監督だが…
《巨人・阿部監督を悩ませる正捕手問題》15億円で獲得した甲斐拓也の出番減少、投手陣は相次いで他の捕手への絶賛 達川光男氏は「甲斐は繊細なんですよね」と現状分析
週刊ポスト
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト