南北朝時代に北畠顕家の率いる奥州軍が一時足利勢にも優勢に立ちながら、当人の戦死で奥州兵も総崩れになったのは、行く先々で掠奪で食糧を得ていた未熟さのせいである。これを学ばないから、太平洋戦争でも兵站が無視された。
応仁の乱も川中島の戦いも引き分けでなく、政治目的と権力掌握の達成という観点から見れば、それぞれ細川氏と武田信玄の勝利に他ならない。専門家はどこを見ているのかと内輪への疑問や批判が鋭いのも本書を面白くしている。
※週刊ポスト2018年2月16・23日号
南北朝時代に北畠顕家の率いる奥州軍が一時足利勢にも優勢に立ちながら、当人の戦死で奥州兵も総崩れになったのは、行く先々で掠奪で食糧を得ていた未熟さのせいである。これを学ばないから、太平洋戦争でも兵站が無視された。
応仁の乱も川中島の戦いも引き分けでなく、政治目的と権力掌握の達成という観点から見れば、それぞれ細川氏と武田信玄の勝利に他ならない。専門家はどこを見ているのかと内輪への疑問や批判が鋭いのも本書を面白くしている。
※週刊ポスト2018年2月16・23日号