「安倍一強政権が続いてきたことで、そのバランスが崩れてしまいました。行政府(内閣・官僚機構)は立法府(国会)に捏造した文書を出すほど軽んじているし、司法府(検察)は官邸の顔色を見て動いています。森友の土地売買問題で、検察は“買い手”の籠池夫妻を逮捕して長期拘留しているのに、“売り手”の官邸・官僚には手を出さないのが、そのいい例です。
しかし、ここにきて風向きが変わってきました。霞が関の中心である財務省は超エリートの佐川宣寿氏(前・国税庁長官)が失脚させられ、ノンキャリアの自殺という悲劇を経験しました。官僚機構は、このまま安倍官邸の“忖度”を続けても、割に合わないと感じたことでしょう。
今後は安倍官邸に対する、官僚たちの反乱が起きるはずです。いかに安倍官邸が無理な要求を役人たちにしてきたのかが、官僚たちのリークによって今後も次々に明るみにでるかもしれません。検察も、もう黙っていられないでしょう。公文書の偽造をしたのは誰か、指示を誰が出したのか、そこに政治家の関与がなかったかを調べ上げて事件にするはずです」(ジャーナリスト・伊藤博敏さん)
安倍政権が無傷でいられるわけはない。ある政権中枢筋は、「麻生財務相は今国会で来年度予算が成立したら辞任だろう。安倍首相もこの秋の三選を目指す総裁選への出馬が難しくなった」と語る。
※女性セブン2018年3月29日・4月5日号