女性は毎晩、デリヘルの事務所に出勤。仕事を終わらせ、コンビニで買った揚げ物や菓子パンを、車の中で食べるのがストレス解消になっている。挙げ句、ブクブクに太ってしまったという。
何というか……ため息が止まらない。ホストの掛け金も、ガードレールの費用も、瓦の代金も、どうして払わなくちゃいけないのだろうか? 何歩か譲って返済義務があったとしても、100万円単位のお金になるはずがない。明らかに誤魔化されている。やりたくもない性的な奉仕をしてまで、背負うことはないだろう。
◆マジメのベクトルが間違っているのに気づいていない
一般的に風俗嬢は、派手に遊びすぎた女が手っ取り早くカネを得るためにやると思われがちだ。だがいま、かなりの割合を占めているのは、ごく普通の女性がやむにやまれず背負わされた借金の返済のためというパターンだ。奨学金の返済目的でやるフツーの女子大生も少なくない。
風俗嬢のケースが特殊なわけではない。他にも、わけのわからない借金を押し付けられ、その返済に窮して人生を台無しにしている人が、たくさんいるのだ。
借りたカネはもちろん、返さなくてはいけない。しかし、理屈の通らない額の借金を押し付けられた時、返さないといけない道理はない。その借金額が返済能力をとうに超しているなら、自己破産など債務整理の手続きを取れば済む。
要は、踏み倒せばいいのだ。誤解されるといけないが、カネの借り逃げを推奨しているわけではない。返したいけれど、どうしても返せないのだとしたら、法律的な救済策はちゃんとある。
その意味で日本のセーフティネットは優れているのだから、手続きを踏んで、利用すればいいだけのことだ。闇金に駆け込んだり、違法なカネ儲けに手を出したり、身体を売ったり、果ては命を投げ捨てたりする必要はない。