ビジネス

スマホサイズの洗濯板37万枚のヒット 売り上げは3億円

『昔ながらのサクラの洗濯板SS』810円/土佐龍

 近頃、昭和のヒット商品が脚光を浴びているという。「洗濯板」もそのひとつだ。昭和30年代、家電の三種の神器の1つ、洗濯機が登場して以来、廃れてしまっていたが、スマホサイズのミニ洗濯板となり、不死鳥のように蘇った。まな板や洗濯板を製造販売する『土佐龍』(高知県)では、ミニ洗濯板だけで売上枚数約37万枚、なんと売上は3億円に!

「2014年に袖や襟などの“部分洗い用”に作ったのが始まりです。口コミで広がって、靴下などの部分洗いのほか、旅行時の携帯洗濯板として人気をいただいています」(土佐龍・社長の池智龍昇さん)

 さらに「みそこし」もまたリバイバル中だ。ただみそをとくためだけの道具…というのは今や昔。硬さの違う野菜や、子供や高齢者向けに長くゆでて軟らかく仕上げたい麺など、“時間差ゆで”にピッタリな上、粉をふる、こして離乳食を作る、1人分少量ゆでに◎など、マルチに活躍。SNSではさまざまな使い方に「いいね!」が集まっている。

 SNSの普及とともに復活したのは「クッキー抜き型」。チーズや野菜、ハムなどを抜いてかわいい料理の写真をインスタグラムにアップする人が増えているというのだ。トレンドウォッチャーのくどうみやこさんはこう話す。

「せっけんを集めて軟らかくして抜いたり、キャンドルやクレヨン作りに活用するといった、ホビー系への活用も特徴ですね」

 昔は酸っぱいいちごが多く、専用のスプーンでつぶして牛乳と砂糖をかけて食べるのが主流だった。ピーク時には年間約30万本も販売されていたが、いちごの高級化とともにニーズは激減。しかし現在は“離乳食作り”のアイテムとしてママたちの間で再ブレーク。

 昭和35年にイチゴスプーン1号を世に送り出した『小林工業』(新潟県)では入荷待ちの状態だという。

「実は職人さん不足なんです(苦笑)。これからもこの商品は長く残していくつもりです」(5代目社長小林貞夫さん)

※女性セブン2018年4月12日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン
2025年10月末、秋田県内のJR線路で寝ていた子グマ。この後、轢かれてペシャンコになってしまった(住民撮影)
《線路で子グマがスヤスヤ…数時間後にペシャンコに》県民が語る熊対策で自衛隊派遣の秋田の“実情”「『命がけでとったクリ』を売る女性も」
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
各地でクマの被害が相次いでいる(右は2023年に秋田県でクマに襲われた男性)
「夫は体の原型がわからなくなるまで食い荒らされていた」空腹のヒグマが喰った夫、赤ん坊、雇い人…「異常に膨らんだ熊の胃から発見された内容物」
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン