国内

野党の追及よりずっと厳しい大阪地検の女性特捜部長は何者か

官邸が日本で一番恐れる女性?(2008年撮影)

 政権支持率の大幅低下をもたらした森友学園問題をめぐり、安倍一強を揺るがしたのは野党でもメディアでもない。大阪地検特捜部である。異例の女性特捜部長を中心とした捜査チームは、異常なまでの執念と覚悟で、官邸を追い詰めている。

「訴追を受ける恐れがあるので答弁を差し控えたい」

 証人喚問に立った佐川宣寿・前国税庁長官はそう繰り返し、約50回にわたって証言を拒否した。

 自民党内では、佐川氏が安倍晋三首相夫妻をかばい続けたことから、「これで佐川は逮捕を免れる」という見方もあるが、政権が検察捜査を意のままに操れると考えているとすれば思い上がりだろう。

 佐川氏にすれば、ダンマリで逃れられる証人喚問での野党の追及は怖くない。だが、刑事訴追され、証言拒否できない検察の捜査を受けることは本気で恐れていたのだ。

 公文書改竄事件で財務官僚が検察の取り調べに“全面自供”すれば捜査が政界に波及する事態もありうる。森友事件を取材してきたジャーナリスト・伊藤博敏氏が指摘する。

「財務省の公文書偽造の事実がはっきりした以上、大阪地検特捜部は籠池前理事長夫妻だけを逮捕・起訴し、財務官僚は不起訴にするという“予定調和”の捜査はできなくなった。佐川氏が逮捕、起訴される可能性は十分あります。その場合、検察は、財務官僚たちが、国有地を安く払い下げたという背任を隠すために公文書の改竄を行なったという容疑を組み立てるはずです。そして『官邸の指示があった』という証言を得られれば、政治家や官邸中枢も事情聴取の対象になる」

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン