「といっても、私の仕事場で彼に音声編集の手伝いをしてもらっていたら終電がなくなり、布団が1つしかなかったので同じ布団で寝ただけです。彼は8才年下で弟のような存在だったから、私は警戒することもなくすぐ寝ました。そうして同じ時間を過ごすうちに、“真面目でいい青年だな”と好意を抱くようになった。一緒にいて楽だったから、少ししてからつきあうようになりました」(澤口さん)
その年の夏には互いに結婚を意識するようになり、2015年12月に入籍、翌1月に結婚式を挙げた。当初、親に真実を告げるのは躊躇したと長岡さんが言う。
「保守的な両親なので、最初はアプリで出会ったことを隠して『友達の紹介で出会った』と伝えていました。その後、実際に対面で澤口を紹介した時に、『珠子さんは最高の女性じゃないか』と喜んでもらえたので、その日の夜に、実はアプリで出会ったことを伝えました」
一方の澤口さんは堂々と「アプリで出会った」と両親に伝えた。澤口さんの母親・みよ子さん(70才)が当時の心境を明かす。
「最初は『えっ!?』と思いましたね。昔は職場が一緒とか友達が一緒とかの広がりでおつきあいするものでしたが、会ったこともない人と急に出会って交際や結婚することに、親としては心配な面がありました。出会い系アプリの印象も悪くて、“変な男なんじゃないか”という猜疑心がありました」
それでも長岡さんといると自然に笑う娘の姿を見て、考え方が変わったという。
「長岡さんは優しくて真面目だし、私は娘を信じているから安心しています。今は周りにも独身の子供を持つ親が多く、娘の結婚をうらやましがられます。だからアプリで結婚相手と会えたことも、今にして思えば本当によかった。結婚していない人はどんどんアプリで出会うべきですよ」(みよ子さん)
※女性セブン2018年5月24日号