野崎氏に子供はいない。巨額の遺産のほか、自宅周辺に50以上所有していたという不動産は、通常なら、A子さんが相続することになる。
だが、野崎氏は生前、自身の遺産の行方についてこんな考えを周囲に明かしていたという。
「野崎氏にはイブちゃんというパピヨンの愛犬がいて、遺産はすべてイブちゃんに贈ろうと考えていたそうです。“女は裏切るけど、犬は裏切らない”が口癖で、イブちゃんを溺愛していましたから」(前出・野崎氏の知人)
あまり耳にしないが、「ペット信託」という方法がある。平たくいえば、飼い主が病気になったり亡くなったりしてペットの世話ができなくなったとき、事前に指定した次の飼い主に飼育費用が支払われる仕組みだ。
野崎氏が実際にペット信託の準備をしていたかは不明だが、5月6日、その愛犬も急死した。
「急に具合が悪くなって。大阪にいるかかりつけの獣医師に診せるために深夜に車を飛ばしたんですけど、その車内で野崎さんに抱かれたまま死んだそうです。野崎さんの腕や胸にひどいひっかき傷が残るくらい、もがき苦しんだ最期だったそうです」(前出・会社関係者)
そのわずか18日後、飼い主だった野崎氏も後を追うようにこの世を去ったのだ。
「野崎さんには、普段は東京にいる秘書の男性がいました。自伝の出版にも携わった人ですが、和歌山に顔を見せるのは年に1回くらい。その人が、野崎さんが亡くなる前日、突然“和歌山に来てくれ”って呼び出されたそうです。そんなことを言われるのは滅多にないことで、秘書は次の日に仕事の算段をつけてこっちに飛んできたんだけど、すでに野崎さんは亡くなっていた。何か大きな心配事があったのかもしれません」(別の会社関係者)
5月29日夜、野崎氏の通夜が執り行われた。「捜査はまだ続いている」。女性セブンの問いかけに、警察関係者はそう答えるのみだ。
※女性セブン2018年6月14日号