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新聞社が「号外」を出す基準 いつ誰が発行を決めるのか

玉音放送の号外(資料提供/羽島知之)

 2018年2月17日(土)午後3時15分すぎ。JR新橋駅前に、興奮と熱気が渦巻く人だかりができていた。我先にと手を伸ばす人々。その指先にあるのは、フィギュアスケート・羽生結弦選手の五輪2連覇を報じる号外だった。

「現地に行った社員によると、号外が届いた瞬間に大勢の方々が殺到し、凄まじかったそうです。あっという間に配布分がなくなったと聞いています」(朝日新聞東京本社広報部)

 読売新聞、毎日新聞などの全国紙のほか、地方紙、スポーツ紙も号外を出し、日本列島が羽生号外フィーバーで沸いた。地元・仙台では雪降る中、号外を待つ長蛇の列ができたという。

 この日はさらに、将棋の藤井聡太五段(当時)が史上最年少で六段昇段を果たすニュースも飛び込み、朝日新聞と読売新聞はその快挙を伝える号外も発行した。

 突発的な大ニュースをいち早く伝えるために、朝夕刊とは別に臨時で発行されるのが号外だ。通常の新聞の1面には創刊からの通し番号(発行号数)が記されているのに対し、号外の紙面にはそれがない。「号」の「外」の新聞であることから、「号外」と呼ばれる。

 現在、号外は大きく分けて、輪転機で刷り出す輪転号外(紙の号外)、パソコンやスマートフォンなどで見られるPDF号外(電子版号外)の2種類がある。今回は、街頭などで無料配布される紙の号外の謎を追った。

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