ただ、資金面をはじめ、目処は全く立っていない。
「東京と大阪の会館は寄付金を集めて造られたもので、名古屋も寄付だけで何十億円も必要になるでしょう。設立後の運営費も、行政が出してくれるわけではない」(将棋連盟関係者)
維持費の問題など、越えるべきハードルは高いのだ。愛知県知事・大村秀章氏はこんなエピソードを明かした。
「3月に藤井さんにお会いしたとき、この構想を直接伝えてみたんですよ。そしたら、『そうですね』と冷静だったわな。藤井さんが『ぜひ!』と言ってくれたら、可能性は広がると思うんだけど……」
“派手好き”で“見栄っ張り”だが、銭は出さない“ドケチ”な名古屋らしい構想だが、連盟も「今の段階ではコメントすることはございません」(広報課)とひとまず“長考”の構えだ。
※週刊ポスト2018年6月15日号