今年は立候補しない指原
指原さんと須田さんの共通点は、セルフプロデュースのうまさ。自分の資質と立ち位置を見極めた上でのブストークは、その最たるところですが、決してそれだけではありません。
そもそも須田さんは今回の総選挙で、「ブスかどうか」を問いたいわけではないのです。彼女は前述したTwitterのアンケート結果を受けた5月29日、「総選挙を知っていても参加したことがない方に自分の票が反映される感覚を味わって欲しくて試みた企画。グループには可愛い子が大勢います。ぜひ今年の #世界選抜総選挙 は気になる子に投票して一緒にワクワクしてみませんか?」と問いかけました。広い視野からグループ全体やイベントそのものを盛り上げようとしているのです。
また、1位になった際の公約に「30歳までアイドルを続ける」と宣言してファンを喜ばせた一方、5月30日のTwitterには「(速報の結果に)悔しさを感じてしまいました。実力より上を目指せば、叶わないリスクは高くて当然。それでも1位になってみたい本音と向き合うと決めた以上は足りない魅力も受け止めたい!」と正直に悔しさをにじませました。
さらに、6月4日のブログで、「今日は気が済むまで泣いた!」「改めて言いますが私は一位以外目指しません」「ハートとハートで向き合ったアイドルが一人一人のファンに選ばれることによって一番になれるってことを証明したい」と熱く本心を語ったのです。
須田さんに、コアなファンだけでなく、ライトなファンが増えているのは、「ブスという立ち位置から謙虚に振る舞い、笑いを取っているから」だけではないでしょう。「私みたいなタイプが1位を取れば、多くのメンバーやコンプレックスを持つ人の目標になれる」と信じて明るく突き進む姿が人間性の豊かさを感じさせ、「ドラマティックなシンデレラストーリーを見届けたい」と思わせているのです。
◆2月には地元でエース・松井珠理奈に勝利