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2018.07.13 16:00  週刊ポスト

愛犬・愛猫の「命の値段は60万円」判決は妥当か不当か

 大ベストセラー『声に出して読みたい日本語』(草思社刊)の著者である齋藤氏が、あえて「亡くなる」という言葉を使うのも、ペットが「単なる動物」ではないからだろう。

「今回の医療過誤は、血液検査やエックス線検査を怠ったもので、もし人間の子供が今回のようなケースで亡くなった場合、年齢などにもよるので一概には言えないが、慰謝料だけでも2000万円から3000万円近くになるのではないか」(医療過誤に詳しい渋谷寛弁護士)

◆市場価値は「ゼロ」

 人間の医療過誤による死亡であれば、医師は業務上過失致死罪に問われたり、場合によっては殺人罪が適用される。だが、動物は法律上は“モノ扱い”。器物破損にしかならず、獣医師が“殺犬罪”や“殺猫罪”に問われることもない。ペット法学会副理事長を務める吉田眞澄弁護士はこう説明する。

「人間の場合は『将来どれだけ稼ぐか』も金額に反映されるが、犬や猫はセラピー効果はあっても利益に結びつかない。あくまでも“物損”として評価されるのです」

“物”としても、ペットの価値は裁判ではほとんど認められていない。

「ペットの価値は裁判時の市場価値で評価され、損害賠償額に加えられるが、血統書付きの犬や猫でも、財産的価値があるのは生後6か月くらいまで。一般的に生後半年以上で、誰かに飼われていたペットは買い手が少なくなるからです。つまり、ペットの死亡で損害賠償裁判を起こしたときに生後半年以上過ぎている犬や猫は、買った時の価格がどんなに高くても、賠償額に反映される可能性は低い」(前出・吉田氏)

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