脳梗塞以降、懸命のリハビリを続けてきた長嶋氏。国民栄誉賞の授賞式当日に行なわれた東京ドームでの始球式で、長嶋氏は松井氏のボールを左手一本で豪快に空振りした。
「あと1年あったら、ちゃんと打てた」──セレモニー後、長嶋氏は目に炎を宿しそう話した。
「昨年末には、田園調布の自宅に手すりをつけたり、段差をスロープに変えるバリアフリー工事を施したそうです。思い出の詰まった自宅とはいえ、年齢的にはもっと暮らしやすい家に移り住んでもおかしくない。にもかかわらず工事を行なったのには、“不自由さはあっても、自宅で日常生活を送る”という長嶋さんの強い決意のようなものを感じました」(長嶋家の知人)
だが、10年以上にわたって通うリハビリ施設の関係者も不安を吐露する。
「体調を崩してリハビリを休むこともありましたが、いつも必ず再開の時期を決めていました。一旦休んでしまうと、高齢なこともあって体力や筋力はどーんと一気に落ちてしまいますからね。ですが今回は“いつ再開できるかわからない”という状況だそうです」
※週刊ポスト2018年8月31日号