「突然野球担当からコメントだけが渡されるという展開で、紙面の制作現場は驚いていました。女性セブンの記事では、病状が決して楽観視できないものだとされていた。長嶋さんのコメントは事務所ではなく球団を通して発表されましたが、憶測が憶測を呼ぶことを避けたいという球団の意図も感じた」
改めて、長嶋氏の個人事務所「オフィスエヌ」に容態を尋ねたが、「お話できません」とするのみだった。
もちろん、長嶋氏が病床から復活をすることを、ファンは切望している。
「2004年の脳梗塞のときも、入院から約1か月後には退院し、リハビリをスタート。翌2005年の7月、東京ドームでの巨人・広島戦で公の前に姿を見せた。麻痺が残っているとされる右手はポケットに入れたままでしたが、その笑顔に世間が安堵したのは間違いありません」(スポーツジャーナリスト)
だが、その“復帰劇”は同時に、家族に溝を生んだともいわれる。観衆の前に現われた長嶋氏の隣には、長男・一茂氏(52)がいた。
「球団代表特別補佐だった一茂さんが、プロ野球の人気回復を狙う読売グループ上層部の“復帰要請”を断われなかったと囁かれた。
一方、当時も春の甲子園取材をキャンセルしてでも病院に通い詰め、身の回りの世話をしていた次女の三奈さん(50)は、長嶋さんのプライドや名誉を考えて、半端な状態で人前に立たせるべきではないと考えていたようです。兄妹間の考えの違いからか、今回、長嶋さんの病室には、三奈さんと長年長嶋さんの身の回りの世話をしている男性が交代で詰めていますが、一茂さんは見舞いに訪れていないそうです」(同前)
※週刊ポスト2018年8月31日号