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2018.08.24 16:00  週刊ポスト

【著者に訊け】道尾秀介氏『スケルトン・キー』

〈心拍数と反社会的な行動の関係性は医学的に、たとえば喫煙と肺癌の関係性よりもはるかに高い〉とひかりさんは言い、錠也は自らの内に潜む〈殺し屋遺伝子〉を努力で封じてきた人間だ。が、そんな彼の周囲で第二、第三の事件は起き、彼自身、自分が守りたいものを奪われ、壊された時の暴力的な衝動を抑えられずにいた。

「〈芋虫を真っ直ぐに伸ばすことはできるが、その湾曲は身体の中で、ただ待っている〉と語ったトウェインは、犯罪者も意味するCrook=湾曲という単語をあえて使っている。でも全てが矯正不能だとは僕は思わないし、湾曲を抱えた人の人生を周囲が変えたり、悪の才能が発現するか否かをテーマに小説家が物語を書いて、問題提起することだってできるんです」

 小説を書くことに飽きないために常に新しいことに挑み、「僕の場合、常に興味が外に開かれ、内にこもることがないので、やりたいことは増える一方」と語る人気作家は、汗かき、かつ怖がりで、体温は常に高めだ。

【プロフィール】みちお・しゅうすけ/1975年東京都出身。2004年『背の眼』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し、翌年デビュー。2007年『シャドウ』で本格ミステリ大賞、2009年『カラスの親指』で日本推理作家協会賞、2010年『龍神の雨』で大藪春彦賞、『光媒の花』で山本周五郎賞、2011年『月と蟹』で直木賞を受賞。2008年に文庫化後、100万部を突破した『向日葵の咲かない夏』や『ラットマン』『鬼の跫音』『球体の蛇』『風神の手』等著書多数。170cm、60kg、O型。

■構成/橋本紀子 ■撮影/国府田利光

※週刊ポスト2018年8月31日号

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