「黙祷の前に、おことばの読み上げを始められたのです。会場は騒然としましたが、美智子さまは微動だにしませんでした」(前出・皇室記者)
陛下を誰よりも近くで見守り、支えてきたのは美智子さまに他ならない。
「以前は、園遊会などでは陛下と美智子さまが別々に出席者と歓談を楽しまれていましたが、最近は美智子さまが陛下の側にぴたりと寄り添い、会話がスムーズに進むようにサポートされています。また、長年繰り返してこられた式典やイベントの流れについても、以前は前日や当日の朝に確認する程度でしたが、最近は直前に、担当者が陛下に説明申し上げる場面が見られます」(宮内庁関係者)
美智子さまが支えるのは、陛下の公務や日常だけではない。平成の時代をつつがなく締めくくり、次世代へと引き継ぐため、皇室全体への目配り、心配りを欠かさない。
今年5月、ご自身が名誉総裁を務める日本赤十字社の全国大会で、退場される前に雅子さまを改めて会場に紹介した。
「美智子さまに招かれたとき、雅子さまは突然のことに戸惑われた印象でしたが、美智子さまは雅子さまに手を差し伸べて前へと促すと、2人揃って会場に一礼をされました。その様子を見た誰もが拍手を送り、世代交代を感じました。雅子さまは今年出席されるまで14年間欠席され、そのことをプレッシャーに感じられていたに違いありません。美智子さまの気配りで、雅子さまは自信を取り戻されたように思います」(皇室ジャーナリスト)
秋篠宮家は、眞子さまの結婚問題に揺れているが、ここでも美智子さまは支えるという姿勢を崩していない。
「今年5月に宮内庁が発表した声明にあるように、美智子さまは、秋篠宮ご夫妻や眞子さまが静かな環境で考えを深められるようにと見守ってこられました。眞子さまには“両親とよく話すように”と、両殿下には“困っているのなら協力は惜しまない”とも伝えられているそうです」(前出・皇室ジャーナリスト)
美智子さまのまなざしは、平成の終わりだけでなく、その先にも向けられている。
※女性セブン2018年9月6日号