時刻や場所がわかるように(イラスト/飛鳥幸子)


◆STEP3 保存
 録音や録画が成功したら、まずはすぐにデータを別の場所に保存しよう。それもパソコン、スマホ、USBメモリー、クラウドサービスなど、2か所以上の場所に保存しておくこと。

「万が一、データが入っている機器が壊れてしまったり、証拠隠滅を図る相手にデータを消されても、他の場所に保存しておけば安心です。他人にデータが見られないよう、保存先の端末にロックをかけておくのもおすすめです」(松下さん)

 次に、このデータを証拠として警察や弁護士に提出する。基本的に、事件・事故、DV被害などの刑事事件の場合は警察に、離婚やお金の貸し借りなどの民事は弁護士に提出することになる。その際、録音・録画したデータの音声を雑談も含めて最初から最後まですべて文字に起こす作業を求められることがある。

「とはいえ、録った音声をすべて文字に起こす作業はとても大変です。その場合は、肝心の部分が録音されているのは、何時何分から何時何分までかをメモしたうえで提出しましょう」(佐々木さん)

 ただし、データの改ざんや編集は絶対にしてはいけない。こちらに不利になるケースもあるからだ。

「自分に都合のいい部分だけ切り取って提出しても再提出させられます。さらに、切り取った部分が自分に不利な発言だった場合、悪印象を与えかねません」(佐々木さん)

 音声を文字に起こす場合も、省略や編集はせず、聞き取り不明な部分も「聞き取り不能」などとし、決して想像で書かないこと。証拠の出し方ひとつで立場が逆転すると覚えておこう。

※女性セブン2018年9月20日号

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