ライフ

週刊誌「女性医師の手術はいやだ」記事に日本女医会が抗議

どうすれば最適な医療を受けられるか

 欧米では、医師の誤診リスクも含めた治療実績(パフォーマンス評価)に着目する傾向があるという。医療経済ジャーナリストの室井一辰氏がいう。

「治療実績と関係する医師の特徴は何かが研究されている。なかでも、近年医師の年齢と治療実績の相関関係を数値化した研究結果に大きな注目が集まっています」

 その1つがカリフォルニア大学ロサンゼルス校助教授の津川友介医師による研究だ。津川氏が160万人の症例を調査すると、内科医だと年齢が上がるほど患者の死亡率が高くなり、外科医だと逆に年齢が下がるほど患者の致死率が上がる結果になったのだ。

 また、性別によって医療過誤のリスクが変わってくるとする論も根強くある。

『週刊現代』の〈女性医師の手術はいやだ〉と題する記事(9月22・29日号)は、東京医科大学の女子受験生一律減点問題に対する世論の反発を受け、女性医師が増えると医療の質の低下に繋がると主張。〈力が必要な外科系手術は(男性より力の劣る)女性は得意でない〉などの論を紹介した。

 日本女医会・会長の前田佳子氏はこう抗議する。

「私の専門は泌尿器科ですが、8時間以上も立ちっぱなしで膀胱がんの手術を行なったこともある。体力のない医師は男性にもいて、“女性は外科手術ができない”などの話に根拠はありません。事実、女性医師が担当したほうが患者の死亡率が低いという研究データも存在します。医師の優劣や技量を性別だけで判断するのはあまりに乱暴です」

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《巨人の魅力はなんですか?》争奪戦の前田健太にファンが直球質問、ザワつくイベント会場で明かしていた本音「給料面とか、食堂の食べ物がいいとか…」
NEWSポストセブン
10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン