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飛行機の風邪リスクは日常生活の113倍、席は後方を取れ

風邪対策の基本はマスク(イラスト/川上ちえこ)

 ほとんどの人が一度くらいはひいたことがある風邪。しかし、間違った風邪対策が広まっているケースもある。たとえば、風邪薬。風邪薬は風邪を根治するものではなく、症状を緩和させるものだ。『一流の人はなぜ風邪をひかないのか?』『一流の睡眠』など著書がある医師の裴英洙(はい・えいしゅ)さん(以下「」内同)はこう話す。

「抗生物質は細菌を殺す薬で、風邪ウイルスを死滅させる薬ではないのです。細菌とウイルスは異なる病原体で、風邪はウイルスによることがほとんどです」

 また、誰かにうつしても風邪は治らない。

「人にうつすことで自分の風邪が治ることなどありません。相手が発症した頃にちょうど自分の風邪が治るので、そう感じるだけです」

◆飛行機、新幹線は最後列へ

 せきは1~2m、くしゃみは2~4m飛び、ウイルスは空中で45分ほど残存し、その後数時間で干からびて死滅する。

「機内の風邪リスクは日常生活の113倍との報告が。せきやくしゃみは前方に飛ぶので、理論上、ウイルスが飛んでくる確率が少ないのは、いちばん後ろの席です」

◆“超初期症状”に気づくこと

 誰しも風邪をひくパターンはだいたい決まっており、せきや鼻水などの明らかな症状が出たときは、もうひいてしまっている。

「集中できないとか、朝、体が重いなど、いつもと違うことが超初期症状です。そのときに前日までの行動を振り返り、“昨日会議でせきをしてる人がいたな”などの気づきによって、それが超初期症状だという確定度が上がる。その時点で行動習慣を変えれば、風邪をこじらせる確率が下がります」

【超初期症状の一例】
・食べ物の味が変わる
・いつもより集中力が続かない
・のどに膜が張ったような感覚がある
・エアコンの温度を変えていないのに寒く感じる
・まばたきの回数が増える
・ランチでフライやラーメンを食べたくない
・唇がやたらに荒れて、ついなめてしまう
・二日酔いが治りにくい
・朝の目覚めが悪くなる
・本が長時間読めなくなる

※女性セブン2018年11月22日号

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