「病気の治療には様々なアプローチがあります。患者の年齢や病歴なども違うため、治療法に“絶対の正解”はありません。ですから、もし主治医の方針に少しでも疑問を持った場合、『別の医師』に『別の意見』を求めることが納得のいく治療法を選ぶうえで必要なステップです。こうした考え方を『セカンドオピニオン』といいます。しかし、“別の医師の意見を聞いてみたい”と思いながらも、実際には、“主治医に悪いから”と遠慮してしまい、セカンドオピニオンをためらってしまう患者は多い」

 石原医師の指摘を裏付けるデータがある。厚労省が全国の500病院を対象に行なった調査によれば、セカンドオピニオンが必要だと考える患者のうち、実際に「受けたことがある」と回答した割合は30.4%に留まった(平成23年受療行動調査)。

 セカンドオピニオンと聞くと何やら大仰に感じてしまうが、石原医師は「もっと気軽に、別の医師の意見を求めていい」と指摘する。

「主治医に遠慮する必要はありません。例えば冒頭の長谷川さんの場合、降圧剤は一度飲み始めると一生付き合っていかなければならない。非常に重い決断です。

 利尿薬など一部の降圧剤には、高齢者が服用すると薬が効きすぎて血圧が急激に下がってしまう場合がある。めまいなどを起こせば、転倒などのリスクもある。高血圧は生活習慣の見直しなどで改善できることもあるので、別の医師に意見を求めたら、別の選択肢を提示されていた可能性もある。高血圧や糖尿などの生活習慣病であっても、診断に疑問を持ったら躊躇する必要はありません」(石原医師)

関連記事

トピックス

ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
《子どもの性別は明かさず》小室眞子さんの第一子出産に宮内庁は“類例を見ない発表”、守谷絢子さんとの差は 辛酸なめ子氏「合意を得るためのやり取りに時間がかかったのでは」
NEWSポストセブン
現在、闘病中の西川史子(写真は2009年)
《「ありがとう」を最後に途絶えたLINE》脳出血でリハビリ中の西川史子、クリニックの同僚が明かした当時の様子「以前のような感じでは…」前を向く静かな暮らし
NEWSポストセブン
ファッションの面でも注目を集めている愛子さま(2025年5月18日、撮影/JMPA)
《公務でのご活躍続く》愛子さまのファッションに感じられる“母・雅子さまへのあこがれ”  フェミニン要素で“らしさ”もプラス
NEWSポストセブン
Mrs.GREEN APPLEの冠番組『テレビ×ミセス』(TBS系)が放送される(公式HPより)
《ミセスがテレビに進出!》冠番組がプライム帯で放送される3つの必然性 今後、バラエティ進出が拡大する可能性も
NEWSポストセブン
5月20日の公務での佳子さま(時事通信フォト)
《第一子出産で注目》佳子さま、眞子さんの“お下がりファッション”ブランドは「ご家族で愛用」背景にあった母・紀子さまの影響【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
指定暴力団山口組総本部(時事通信フォト)
六代目山口組の新人事、SNSに流れた「序列情報」 いまだ消えない「名誉職」に就任した幹部 による「院政説」
NEWSポストセブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《親子スリーショットの幸せな日々》小室眞子さんは「コーヒー1杯470円」“インスタ映え”カフェでマカロンをたびたび購入 “小室圭さんの年収4000万円”でも堅実なライフスタイル
NEWSポストセブン
元女子バレーボール日本代表の木村沙織(Instagramより)
《“水着姿”公開の自由奔放なSNSで話題》結婚9年目の夫とラブラブ生活の元バレーボール選手の木村沙織、新ビジネスも好調「愛息とのランチに同行した身長20センチ差妹」の家族愛
NEWSポストセブン
宮城野親方
何が元横綱・白鵬を「退職」に追い込んだのか 一門内の親しい親方からも距離置かれ、協会内で孤立 「八角理事長は“辞めたい者は辞めればいい”で退職届受理の方向へ」
NEWSポストセブン
常盤貴子が明かす「芝居」と「暮らし」の幸福
【常盤貴子インタビュー】50代のテーマは「即興力」 心の声に正直に、お芝居でも日々の暮らしでも軽やかに生きる自分でありたい
週刊ポスト
ホストクラブで“色恋営業”にハマってしまったと打ち明ける被害女性のAさん(写真はAさん提供)
ホストにハマったAさんが告白する“1000万円シャンパンタワーの悪夢”「ホテルの部屋で殴る蹴るに加え、首を絞められ、髪の毛を抜かれ…」《深刻化する売掛トラブル》
NEWSポストセブン
西武・源田壮亮の不倫騒動から5カ月(左・時事通信フォト、右・Instagramより)
《西武源田と銀座クラブ女性の不倫報道から5か月》SNSが完全停止、妻・衛藤美彩が下していた決断…ベルーナドームで起きていた異変
NEWSポストセブン