マツダの今期(2019年3月期)のグローバル販売見通しは、161万7000台にとどまる見通しであり、世界的に見てもマツダは中堅メーカーで量を追うメーカーではない。今後、いかにマツダの独自性を際立たせていけるか──に尽きるだろう。
また、米フォードから離れて2017年からトヨタと資本・業務提携してトヨタグループ入りしたことで、トヨタとの連携をどのように生かしていけるかも課題といえる。資本提携後、直ちにトヨタとデンソーとでEV共同技術開発合弁会社「EV C・Aスピリット(EVキャス)」を設立したが、ここにはその後、ダイハツ・日野・スズキ・スバル・いすゞ・ヤマハ発動機が加わり、日本連合EV基盤開発の様相を呈している。
また、トヨタとは米国の合弁工場設立も決めており、トヨタサイドも「マツダのクルマづくりには、一目置いている」(トヨタ首脳)との声もある。豊田章男社長は「この100年に一度の大転換期においては、仲間づくりで乗り越えていかねばならない」ことを強調している。
「マツダはトヨタに飲み込まれてしまうのでは」と危惧する声もあるが、そうならないためにも、マツダは独自性を主張し続けていく以外に道はない。