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格闘技観戦にも高齢化の波 見たい試合だけを選ぶ傾向

フロイド・メイウェザー(左)と那須川天心(AFP=時事)

 2000年代の格闘技ブームとともに始まった、大晦日の格闘技興行。2018年の大晦日に行われるRIZINでは、神童と呼ばれる那須川天心と無敗のままボクシング5階級制覇をしたフロイド・メイウェザーによるスペシャルエキシビジョンに注目が集まっている。

 チケットの売れ行きも好調だが、格闘技ブーム最盛期のようにさいたまスーパーアリーナ全体を興奮が包み、期待と興奮と喜びで膨れ上がるような雰囲気は、おそらく再現できないだろうと言われている。様々な理由が囁かれているが、もっともよく聞かれるのはファンの高齢化だ。

「格闘技ブーム最盛期に20~30代だった人が、40~50代になっても観戦を楽しんでくれるのは嬉しいですが、若い頃と同じようにはできない。大晦日の『RIZIN14』は昼3時に始まって、終わるのは夜11時半くらいの予定です。20歳だったら全部を見続けられるかもしれないけれど、40歳になったらそうもいかない。仕方が無いので、どうしても見たい試合だけを選んで見ている人が多いです」(格闘技ライター)

 たとえば、全14試合のうち、どうしても見たいのは第7試合と第8試合、第13試合だとしたら、15時の大会オープニングより2時間くらい遅くに会場へ到着し、第8試合まで見る。その後、同じ姿勢を長く続けると腰痛によくないので、席を外して売店の周辺で軽食を食べながら小休止。第12試合が始まるころに席へ戻り、第13試合を堪能。満足して、さいたま新都心駅へ向かう。

 メイウェザーと那須川が気にならないわけではないが、スペシャルエキシビジョンなので、録画で確認することにした。それより、大晦日の終夜運転があるとはいえ、本数が極端に少ないさいたま新都心駅から確実に帰宅することを選ぶ──。

 こんなふうに、大会の試合から数試合を選んで観戦し、遅く来場したり、早めに会場を後にする観客は少なくない。

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