芸能

稲垣、香取、草なぎ SNSによる新表現は実を結ぶのか

稲垣、香取、草なぎが挑むSNS新表現は(イラスト/ヨシムラヒロム)

 平成最後の年末年始は、どのように過ごしただろうか? 昭和最後や20世紀最後の年末年始と今回の大きな違いは、やはり誰もが手軽にSNSに繋がりながらテレビやネット番組を楽しんだことだろう。イラストレーターでコラムニストのヨシムラヒロム氏が、『7.2 新しい別の窓 #元日SP』(AbemaTV)から、スーパースターとSNSの関係について考えた。

 * * *
 一昨年の暮れからネットで配信されるテレビについて記述してきた。当初はネタ不足も危惧したが、そんなことはなく。AbemaTV、YouTube、Netflix、Amazonプライム・ビデオといった媒体で取り上げたい番組が次々と配信された。それこそ、追っつかないぐらい。

 なかでも、頻繁に取り上げたのがAbemaTVで。番組数の多さなんて理由もあるが、書き手として魅力的だったのが話題の豊富さ。優勝者が1億円総取りの素人参加型番組もあったし、俳優の田中圭ブームに乗じて『田中圭24時間テレビ』なんてのも。しのごの言わず、”バズる”を意識した攻勢は清々しくもあり。

 こんな感じでシコシコと書いてきたが、読者の方に響いたのは元SMAPの3人。AbemaTVで配信される新しい地図の番組 『7.2 新しい別の窓』を取り上げたコラムの反応は桁違い、なんだかんだのスーパースターっぷりを実感。

 2019年もAbemaTVと新しい地図の蜜月の仲は続きそう、1月1日には『7.2 新しい別の窓 元日SP』も配信された。

 元日の配信で10回目となる『7.2 新しい別の窓』、この番組の特徴はSNSを多分に利用する点。番組中、画面の左上には「#〇〇」と適宜そのシーンに見合ったハッシュタグが表示される。元日SPを例に挙げるとメインゲストが古舘伊知郎、左上には「#古舘伊知郎」と出る。

『7.2 新しい別の窓』では、3人の口から「是非、つぶやいて欲しい」と視聴者に拡散を求める。そして、結果が出れば香取の口から「今、〇〇がツイッタートレンドワードで世界一です!」と報告される。

 見ているだけではなく、「応援してほしい!」という実直な要望を持った番組。ここまで呼びかける理由は、稲垣、草なぎ、香取の支持をタコツボ化させないためだと思う。

 私感だがSMAPの最も優れていた点は、日本一にわかファンが多いグループだったことだ。他のグループと比べて、「SMAPがなんとくなく好き」というサイレントマジョリティーが多かった。だから、すごかったんだ。

 解散によって、にわかを失った3人。彼らにとって『7.2 新しい別の窓』の視聴者がつぶやく#(ハッシュタグ)こそ、にわかを再び喚起させるコアなファンからの有志だと云える。

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン