スポーツ

大坂なおみ 父親の姓ではなく、「大坂」を名乗る理由

「年間グランドスラム」も夢ではない(Ph:Getty Images)

 1月26日、全豪オープンテニスで優勝を果たした大坂なおみ選手(21才)。決勝戦は日本中の注目が集まり、NHKの生放送は38.5%(関東地方)の最高視聴率を記録した。全豪オープン優勝は男女通じて日本人初、世界ランク1位はアジア初の快挙だ。

 大坂選手はハイチ系アメリカ人の父と日本人の母のもとに生まれ、日米の二重国籍を持つ。母・環さんは北海道出身で、父・レオナルドさんが英会話の講師として札幌に滞在している時に出会った。ふたりは周囲の反対を押し切って結婚し、大阪に移住。そしてプロテニスプレーヤーの姉・まり選手(22才)と大坂選手が誕生。レオナルドさんは自身のファミリーネームの「フランソワ」ではなく、娘たちに「大坂」を名乗らせた。

 全豪オープンの優勝記者会見で「なぜ父の姓ではなく(母の姓である)『大坂』なのか」と質問された彼女はこう答えた。

「2014年から何度も使っているジョークを言うわ。大阪で生まれた人の名字はみんな『オオサカ』なの(笑い)」

 本当の理由は何だったのか。

「レオナルドさんは“日本で生きていくなら日本名の方が便利”と話していたことがあります。日本では外国人の名前では部屋を借りるのも難しい。でも多文化社会のアメリカでは『オオサカ』という姓で困ることは少ない。また、レオナルドさんは子供たちがアメリカで育った時に、“名字が日本を思い出させるものになればいい”とも考えていたようです」(スポーツ紙記者)

 そもそも大坂選手は日本が大好きだという。

「毎日、お母さんの和食を食べているので、味覚は日本人に近い。好きな食べ物はうなぎ、すし、焼肉。全豪オープン優勝の時は、食べたいものを聞かれて“カツ丼、アゲイン”と言って笑わせました。普段はよくJ-POPを聴き、マンガも大好き。フィギュアスケートを題材としたアニメ『ユーリ!!!on ICE』も見たそうで、昨年の平昌五輪で羽生結弦選手(24才)のファンになったそうです」(前出・スポーツ紙記者)

 テレビ番組のインタビューで「好きなタイプは?」と聞かれ、「顔だけね」と注釈をつけつつ、囁くような声で「大谷」と、大谷翔平選手(24才)の名前を挙げたこともある。

「今回の大会では優勝トロフィーの前で正座する姿が話題になりましたが、必ず相手選手や審判にお辞儀をするのは、日本人選手ならでは。すごく恥ずかしがり屋なところも日本人に近いと思います」(前出・スポーツ紙記者)

 しかし、今後も「日本選手」として出続けるのか。日本では法律上、22才までに国籍を選ばなければならない。今後さらにアメリカの“攻勢”を受けることも考えられる。

「大坂選手は“2020年の東京五輪は日本代表で出場する”と明言しています。国際オリンピック委員会は“二重国籍の一方の国の代表になると、もう一方の代表にはなれない”と規定している。彼女が“くら替え”することはないのでは」(前出・スポーツ紙記者)

 どちらを選んでもナオミの快進撃が楽しみだ!

※女性セブン2019年2月14日号

関連記事

トピックス

愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
羽生結弦が主催するアイスショーで、関係者たちの間では重苦しい雰囲気が…(写真/AFLO)
《羽生結弦の被災地公演でパワハラ告発騒動》アイスショー実現に一役買った“恩人”のハラスメント事案を関係者が告白「スタッフへの強い当たりが目に余る」
女性セブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
『ここがヘンだよ日本人』などのバラエティ番組で活躍していたゾマホンさん(共同通信)
《10人の子の父親だったゾマホン》18歳年下のベナン人と結婚して13年…明かした家族と離れ離れの生活 「身体はベナン人だけど、心はすっかり日本人ね」
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)が“イギリス9都市をめぐる過激バスツアー”開催「どの都市が私を一番満たしてくれる?」
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン