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五輪を名目にコンビニから追い出された成人向け雑誌の末路

2019.02.11 16:00

 コンビニエンスストアの商品配置といえば、外から見える窓際一面に雑誌棚があるのが定番だ。ところが、そ

 コンビニエンスストアの商品配置といえば、外から見える窓際一面に雑誌棚があるのが定番だ。ところが、その売り場構成が崩れようとしている。雑誌の販売が不振であることが主な理由だが、その先がけであるかのように、成人雑誌の取り扱いを大手コンビニチェーンが相次いで中止している。ライターの宮添優氏が、成人雑誌は消えるのか、生き残る可能性はどこにあるのかについてレポートする。

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 セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートのコンビニ大手三社が、ついに成人向け雑誌の販売を取りやめると決定した。賛成派から「教育の為」「オリンピック前に当然の措置」「女性を傷つけてきた」などの意見が出る一方、反対派からは「表現規制だ」「紙文化の衰退」といった声も上がる。だが、そもそも成人向け雑誌の役割はすでにネットが担っている、といった現実もあり、成人向け雑誌が本当に必要なものなのか?といった見解もある。

 筆者は元雑誌編集者である。成人向け雑誌といえば、製作者(編集部)側の「職人気質」なイメージが強い。グラビアが中心であるために、読者に「どう見せるか」を、カメラマンや編集者が技術や経験を活かし、他紙に負けじと大変な労力を注ぎ、製作していたというイメージが強いのだ。

 しかし、それらの写真や映像は、今やネットで簡単に、そして無料で閲覧できるようにもなった。多くの成人向け雑誌は廃刊や休刊に追い込まれ、成人向け雑誌がメインだった出版社、編集プロダクションの縮小、廃業も相次いだ。いまも続いている雑誌はいくつかあるが、ビデオメーカーの広報誌か、減少した予算にあわせてギリギリで回しているところばかりだ。

「すでに成人向け雑誌は"ビジネス"としては限界です」

 こう話すのは、筆者とは旧知の仲の成人向け雑誌編集者。業界歴は三十年。平成初期、アダルトビデオが家庭用VHSデッキで簡単に視聴できるようになったころが成人向け雑誌の全盛期だったと話す。

「当時はビデオと雑誌の住み分けがあった。平成十年代後半ごろから、アダルトDVDが主流になり、そしてネットでも見られるようになると、成人向け雑誌の役割はアダルトDVD業者の宣伝ばかりになりました。実際、雑誌をめくってもほとんどが映像作品からの切り取りばかり。撮りおろしのグラビアなどほとんどなく、どの雑誌も編集部員二~三人で、タイトルだけが違う中身の似たような雑誌を月に二冊も三冊も作らなければならない状態でした」(雑誌編集者)

 この頃の成人向け雑誌には、必ずと言っていいほどDVDの付録が付き、かつて500円以上はした価格も、200円台にまで下げて販売する出版社まで登場した。理由は、映像の切り取りだけで構成された中身であるから製作費が極端に低かったから。付録DVDに収録された映像も、複数のDVD作品のサンプル映像を寄せ集めただけで、確かに「映像作品の宣伝チラシ」そのものであったのだ。

「一つの雑誌が数万部売れる、なんてことは稀。低いところは一冊数百部の売り上げしかありませんでしたが、映像業者からの広告費などで月に百数十万の利益は出ました。売れなくてもよい、という雑誌ばかりでしたからスタッフ、編集者のモチベーションは低下するという、負のスパイラル状態に」(雑誌編集者)

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