芸能

朝ドラ共演・永野芽郁を泣かせた、佐藤健の感動スピーチ

スピーチで永野芽郁を泣かせた佐藤健

 2月7日、優れた映画やテレビドラマ、スタッフらを表彰するエランドール賞の授賞式が開催された。日本映画テレビプロデューサー協会が選定する賞で、特に新人俳優を対象としたエランドール賞新人賞は、その後の活躍を約束するものだ。今年は、6人の受賞者のうち、永野芽郁(19才)、志尊淳(23才)、そして中村倫也(32才)の3人が、大ヒットしたNHK連続テレビ小説『半分、青い。』の出演者。新人賞の半分をまさに青く染め上げた。

 永野が演じた鈴愛の幼なじみ・律を演じた佐藤健(29才)は不在と思われたが、永野が受賞スピーチを終えると、花束を持ってステージに佐藤が現れ、会場を沸かせた。そして、主役を奪うかのような輝きを放った。

 佐藤は司会者に促されると、静かな口調で語り出す。

《現場では永野さんに驚かされてばかりの日々でした》

 横でニヤニヤする永野に対しては「いや、笑うところじゃないから!」とツッコんで笑いを誘い、「ちょっと近いな!」と距離をとり、再びマイクの前に。朝ドラの現場は撮影量が多いこと、鈴愛はよく泣く子という設定のため、永野は一日に何度も泣いていたことを紹介する。

《だから一日に何回も泣きのシーンがあってそんな日々が毎日続く中で、彼女は必ず毎回1テイク目で最高の演技を見せてくれるんです。

 もう何食わぬ顔であまりにも簡単そうに毎回一発OKを出すものですから、次第に我々は『いや、本当にすごいね~』とか言いながら『彼女は泣ける子だから大丈夫だから』とニコニコしながらそれを当たり前のことにしてしまっていたんですけども、永野さんは弱音を吐かないだけで、苦しい顔を僕たちに見せないだけで、裏ではそのシーン一つ一つにどれだけ準備をして気持ちを高めて現場に向かい、心を削って演技をしていたのか、一番近くで見ていた同業者のひとりとして、少しは理解しているつもりです》

 永野は次第に目をうるませていく。よどみなく連なるこれらの言葉は、佐藤自身が考えたものだという。

「彼は頭もキレるし、自分の言葉を持っている人。中学の時は全教科で学年トップの成績を収めたこともあり、高校は地元の進学校に進んでいます。今回、永野さんだけでなく、会場全体が彼のスピーチに聞き惚れ、目頭を熱くさせていました」(スポーツ紙記者)

 佐藤の言葉はこう続く。

《スタッフ、キャストを代表して改めて感謝の言葉を伝えさせていただきたいと思います。『半分、青い。』はあなたの存在なくしてはありえませんでした。18才の10か月間という大変貴重な時間を、この作品に捧げてくれて、本当にありがとうございました》

 小さく頭を下げると、隣の永野はがまんならなかったのか、目元を手で拭い顔をクシャクシャにした。そんな永野をエスコートし、彼はステージを降りた。

 佐藤の存在なくしては、あの朝ドラはありえなかった。

※女性セブン2019年2月28日号

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン