堀ちえみは1982年に歌手デビューした

 幸せと平穏な生活を求めた彼女は1989年、医師と結婚し3児に恵まれた。しかし、結婚10年目の1999年に離婚。翌年に雑誌編集者と再婚し、2児をもうけたが、ここでさらなる悲劇が彼女を襲う。

 再婚後、1人目の子供が生まれた直後の2001年、彼女は国が指定する難病の1つ「重症急性膵炎」で緊急入院したのだ。

「腹痛の最もひどい病気の1つで、自らの消化酵素で自分の膵臓を溶かしてしまう病気。致死率は20%ですが、早期発見でないと50%ほどになる。堀さんの場合、膵臓だけでなく腸も溶けていて、いわば“内臓が燃えている状態”だったそう。彼女は病院のベッドで35日間も生死をさまようことになりました」(医療ジャーナリスト)

 家族の献身的な看護と本人の強い精神力で、病に打ち克つことができた。

◆かわいそうな母親のままでは死ねない

 2010年6月に2度目の離婚をし、翌2011年12月に現在の夫である会社員と入籍。共に2度の離婚歴がある再々婚だった。堀には4男1女、男性には1男1女がおり、これで堀は7人の母親となった。

「それまで大阪で暮らしていた堀さんは、夫の住む東京に引っ越し。すでに成人している子供とは離れることになりました。一緒に暮らさず、異父きょうだいや連れ子といった複雑なきょうだい構成になりましたが、子供たちは仲よくしていました。堀さんは“いびつな家族だけど最高の家族”と言っていました」(前出・堀の知人)

 そんな中、再び難病が発覚する。特発性大腿骨頭壊死症という大腿骨頭の一部が血流の低下により壊死する病気で、投薬も効果がない。人工関節を余儀なくされた。さらに2017年4月、リウマチと同時に神経障害性疼痛も患った。

「当時、堀さんはよく“体の表面がピリピリチリチリと痛む”と言ったり“骨の中から痛む感じもする”と漏らしていた。天気、気圧、湿気などによって体調が変化するようでした。痛み止めなどの薬は手放せない状態。40代後半ぐらいから堀さんは常に痛みと共に生きていたように思います」(在阪テレビ局関係者)

 そして今度は末期の口腔がん──そうした難病スパイラルに陥っていたことが発見の遅れにつながったと話す人もいる。

「昨年の8月頃から、口内炎に悩んでいて“口の中に違和感があって食事が摂りづらい。でもダイエットになるからいいか”って笑っていました。塗り薬やビタミン剤で対処していたけど、11月頃には快方どころか舌の裏側だけでなく側面にもしこりができ始めた。それでもがんを疑うことはなかった。リウマチの薬の副作用として口内炎が出ると医師に伝えられていたから、口内炎と思い込み、受診が遅れてしまった可能性もあるかもしれません。もっと早くがんの治療を始めていたら、転移は防げたのではないか。そう思うと彼女が病気に慣れすぎていたことが悔やまれます」(別の堀の知人)

 彼女はがんと告知された時、《このまま治療せずに人生の幕を閉じてもいいのかな》──そんな考えが頭をよぎったとブログで明かしている。しかし、中学3年生の末娘の涙を前に闘病を決意したという。

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