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2019.02.26 07:00  SAPIO

天皇家にとってはホリエモン的な思考の人たちが脅威

佐藤優氏(左)と片山杜秀氏 撮影/田中麻以

 もうすぐ平成が終わる。作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏と、思想史研究者で慶應義塾大学教授の片山杜秀氏の二人は、皇太子の思想と行動を分析するだけでは次代の天皇像は描けないと見る。天皇家にとって、今後は何が脅威になるのかについて、二人が語り合った。

片山:問題は、ポスト平成の時代にこのままの天皇制が維持できるかどうか。今上天皇には、現人神だったお父さんのカリスマが受け継がれているし、災害で国民に寄り添おうとする姿の顕示によって、“公”と“私”のバランスをとっていた。では皇太子はどうか。私には“公”よりも“私”の方の比重が大きいように思えます。

佐藤:その象徴が、2004年の「雅子妃の人格否定発言」ですね。“私”の家族を守ろうとした発言で皇太子一家に、戦後の核家族のイメージを重ねる人が増えた。

片山:歴史の流れからいってなるべくしてそうなった気もします。明治から敗戦までは家父長的な家族国家観が根付いていました。その反動で、昭和天皇から今上天皇に、そして皇太子へと受け継がれたのが、戦後民主主義下の理想的な家族像と寄り添う天皇一家のあり方です。

佐藤:あの家族像も天皇と国民の距離を近づける大きな役割を果たしました。昭和天皇が人間宣言を行ってから73年ですからね。3代目ともなると、どうしても国民に、人間に近づいてくるんでしょうね。

片山:そう思います。それこそ、人間天皇の最終型と言えるけど、天皇像が新たな民主主義的強固さを獲得できるかというと別問題でしょう。いま、天皇が天皇であるためのエートスが、国民の普通の感覚に溶けて解体したような状態になっている。だとしたら本当に天皇制を廃して日本共和国でもいいのではないか。そんな議論がポスト平成に復活するのではないかという気がするのです。

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