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ゴーン被告は10億、清原500万、最高20億 保釈金の決まり方

完全変装で保釈されたゴーン被告(時事通信フォト)

 保釈請求が「3度目の正直」で認められ、3月6日、日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(65)が108日ぶりに東京拘置所から姿を現わした。青い帽子に作業着、オレンジ色の反射ベルトという「工事現場風」の変装もさることながら、世間を驚かせたのは保釈金の額だ。

 金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の2億円と、会社法違反(特別背任)についての8億円、計10億円である。この額は、国内歴代6位タイの高額だ。ちなみに最高額は、2004年に牛肉偽装補助金不正受給で逮捕された食肉会社「ハンナン」元会長の浅田満氏の20億円。ジャーナリストの伊藤博敏氏がいう。

「保釈金は逃亡や証拠隠滅、その他の保釈条件を守らせる意味合いがあり、公判が終われば全額本人に返却されます。言うなれば“逃げたら損と思える額の金銭”です。そのため罪状の軽重より、被告人の資産状況が金額に大きく影響する。村上ファンド事件の村上世彰氏は5億円、ロッキード事件の田中角栄氏は2億円でした」

 一般的に保釈金は現金で用意して裁判所の出納課に納付するが、高額になれば銀行振り込みや電子決済サービスでの納付も可能だという。ゴーン被告は振り込みを選んだようだ。

 ちなみに、センセーショナルな事件でも、その時点の支払能力が低いと見なされれば保釈金の額は低くなる。

 覚せい剤の所持・使用で起訴され2016年3月に保釈された元プロ野球選手の清原和博氏の場合は500万円。現役時代の年俸は総額50億円を超えるが、「勾留当時はほとんど貯金が残っていなかったため、保釈金の額も低かった」(全国紙記者)という。

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