とはいえ、ANN進出はこれまで関西メインで活動してきた霜降り明星にとって、全国区で活躍できるかどうかの試金石になるのは間違いない。生き馬の目を抜くお笑いの世界では、たとえM-1王者の肩書があっても、全国区で活躍できないコンビも少なくないからだ。メディア関係者はどう見るか。テレビ局勤務の女性ディレクター(28)は、こう期待の声を寄せる。
「霜降り明星は、M-1優勝後の2019年の1月にANNに初登場しています。生放送にもかかわらず物怖じせず圧倒的なフリートーク力を発揮していました。ネット上でもレギュラー化を期待する声がとても大きかった。
とくに器用だと思ったのが、『だましうち』とは話のテンポや内容をしっかりと差別化していたこと。関東のリスナーにもより一層聴きやすい話し方だった印象です。自分たちの個性を無理に出そうとせず、番組のニーズに合わせていける柔軟さは、新しいタイプの芸人さんの感受性だと思った。お笑い界の新世代を引っ張っていく存在になると思います」
先日『R-1ぐらんぷり2019』で優勝したツッコミ担当・粗品だけでなく、過去にはボケ担当のせいやが『松本人志のすべらない話』で“MVS”(Most Valuable すべらない話)を獲得するなど、個々のトークスキルの高さには定評がある。古巣のラジオを“実家”として、『オールナイトニッポン』では全国区の活躍が期待される。