国内

小沢一郎氏が小泉政権を回顧 「公権力で政敵をやっつけた」

2005年、郵政解散を宣言した小泉氏(共同通信社)

 2001年4月、総裁選で「自民党をぶっ壊す」と宣言、旋風を巻き起こして誕生した小泉(純一郎)内閣。2005年、自民党内の造反で郵政民営化法案が否決されると、小泉氏は衆院を解散、造反議員に刺客候補を立てる劇場型の選挙戦で圧勝する。

 自民党の体質を知り尽くす小沢一郎氏が、“異形”だった小泉政権の内情をインタビューで振り返った。(聞き手/武冨薫・ジャーナリスト)

──党内の合意形成を重視する従来の自民党の政治手法は、小泉内閣からトップダウンに変わった。

小沢:権力を掌握すると、何が何でも権力を維持したいという権力欲が生まれるのはいつの時代も同じです。

 ただ、手法として、小泉さんは今までの自民党のリーダーと違った。ものすごく政治感覚はいい男だから、パフォーマンスが派手だった。うまいんですよ、党内の人心じゃなくて、大衆の心を掌握するのがね。

──小泉政権は政敵の加藤紘一、鈴木宗男、橋本派が次々に検察に標的にされたことで党内基盤が固まった(*注)。

小沢:結果として、政敵をやっつけた。公権力を自分の権力の維持のために使ったということ。今の安倍晋三君なんて権力維持のために、プライベートであれ何であれ、全部公権力を使う。小泉さんは自分のプライベートに使ったわけではないけど、敵をやっつけるためには使ったね、容赦なしに。

【*注/2002年に加藤は金庫番だった秘書の脱税事件で議員辞職。同年、鈴木は製材会社やまりんをめぐるあっせん収賄容疑で逮捕。さらに2004年に発覚した日本歯科医師連盟による迂回献金事件では、不起訴となったものの橋本龍太郎は橋本派会長辞任、同派の幹部だった村岡兼造が有罪判決を受けた】

関連記事

トピックス

中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン
韓国・漢拏山国立公園を訪れいてた中黒人観光客のマナーに批判が殺到した(漢拏山国立公園のHPより)
《スタバで焼酎&チキンも物議》中国人観光客が韓国の世界遺産で排泄行為…“衝撃の写真”が拡散 専門家は衛生文化の影響を指摘「IKEAのゴミ箱でする姿も見ました」
NEWSポストセブン
 チャリティー上映会に天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが出席された(2025年11月27日、撮影/JMPA)
《板垣李光人と同級生トークも》愛子さま、アニメ映画『ペリリュー』上映会に グレーのセットアップでメンズライクコーデで魅せた
NEWSポストセブン
リ・グァンホ容疑者
《拷問動画で主犯格逮捕》“闇バイト”をした韓国の大学生が拷問でショック死「電気ショックや殴打」「全身がアザだらけで真っ黒に」…リ・グァンホ容疑者の“壮絶犯罪手口”
NEWSポストセブン
渡邊渚アナのエッセイ連載『ひたむきに咲く』
「世界から『日本は男性の性欲に甘い国』と言われている」 渡邊渚さんが「日本で多発する性的搾取」について思うこと
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
《顔を伏せて恥ずかしそうに…》“コーチの股間タッチ”報道で謝罪の都玲華(21)、「サバい〜」SNSに投稿していた親密ショット…「両親を悲しませることはできない」原点に立ち返る“親子二人三脚の日々”
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
「山健組組長がヒットマンに」「ケーキ片手に発砲」「ラーメン店店主銃撃」公判がまったく進まない“重大事件の現在”《山口組分裂抗争終結後に残された謎》
NEWSポストセブン
ガーリーなファッションに注目が集まっている秋篠宮妃の紀子さま(時事通信フォト)
《ただの女性アナファッションではない》紀子さま「アラ還でもハート柄」の“技あり”ガーリースーツの着こなし、若き日は“ナマズの婚約指輪”のオーダーしたオシャレ上級者
NEWSポストセブン
財務省の「隠された不祥事リスト」を入手(時事通信フォト)
《スクープ公開》財務省「隠された不祥事リスト」入手 過去1年の間にも警察から遺失物を詐取しようとした大阪税関職員、神戸税関の職員はアワビを“密漁”、500万円貸付け受け「利益供与」で処分
週刊ポスト
世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン