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ペイ戦国時代 中小店舗導入しやすく、爆発的普及の可能性も

「ペイ戦国時代」がやって来た

「PayPay」「LINEPay」「楽天ペイ」「メルペイ」──あちこちから“ペイ”と名の付くものが聞こえてくるが、すべて最新のキャッシュレス決済サービス。いま日本では国を挙げ、海外に追いつこうとキャッシュレス化を進めている。消費生活ジャーナリストの岩田昭男氏が解説する。

「キャッシュレス決済の比率は、中国6割、アメリカ5割に対し、日本は2割程度。インバウンド消費を上げ、労働人口の減少に対応するためにも、政府は2025年を目途に、4割まで引き上げようとしています。10月の消費増税で導入される5%のポイント還元も政策の一環。キャッシュレスで買い物をすると、支払った代金のうち5%がポイントで還元される仕組みです」

 そもそもキャッシュレスの元祖は、1960年代に登場したクレジットカードだ。2001年にJR東日本がSuicaを導入すると、WAON、nanacoのように、カードやスマホをピッとかざすだけで決済できる電子マネーが瞬く間に広がった。

 そして昨年末から話題をさらっている新たな決済方法が、店頭でコードを表示したり、読み込ませたりして代金を払う「スマホ決済」だ。PayPayの“総額100億円還元キャンペーン”をはじめ、各社が次々と大型プロモーションを行なっている。

「いまは多くの“ペイ”が乱立し、利用客を奪い合う“ペイ戦国時代”。スマホ決済は電子マネーと違って特別な端末が不要で、クレジットのように店側が負担する手数料も高くない。中小の店舗が導入しやすいので、今後、爆発的に普及する可能性があります」(岩田氏)

“ペイ”の種類は様々で、楽天会員にお得な「楽天ペイ」に、スマホユーザーを意識した「d払い」(NTTドコモ)、「au PAY」(KDDI)もある。7月には全国のセブン-イレブンに「7Pay」が導入予定。これまでセブン-イレブンで使えなかった「PayPay」、「LINE Pay」なども利用可能になる。

「新たな“ペイ”が参戦し、キャンペーンが次々と出てくる今こそ“始めどき”。仕組みをよく理解したうえで、複数のアプリをシーンに合わせて使い分けるのがいいでしょう」(岩田氏)

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