国内

中野信子、「女は男ウケより女ウケ狙った方がコスパいい」

対談集『女に生まれてモヤってる!』が刊行されたジェーン・スーさんと中野信子さん

 仕事、社会からの扱われ方、恋愛、結婚…。「女として生きていると、“モヤる”ことばかり!」と話すコラムニストのジェーン・スーさんと脳科学者の中野信子さんが膝を突き合わせて話し合った目からウロコの対談集『女に生まれてモヤってる!』がこのたび刊行された。同書の中から、2人の対談の一部を紹介する。今回のテーマは女性にとって「男ウケ」「女ウケ」どちらがコスパがいいか――。

* * *
中野: 「得を取りたい」という気持ちに添って考えるなら、私はメイクやファッションに関して言えば「男ウケ」よりも「女ウケ」を狙ったほうが実はコスパがいいと思うんだよね。

スー:この場合のコスパとは?

中野:投資に見合うリターン。男ウケよりも女ウケを考えたほうが、同じ費用を掛けたときに返ってくるものが大きいんじゃないかな。男ウケを優先させると同性からの反発が高まる反面、周囲を見渡せば若くてきれいな女子があとからあとから量産されていくでしょう。「加齢による劣化を少しでも感じさせない」ということにいつも心的リソースを割かれなきゃいけない。それでも否応なく年は取っていくわけだから、投資に対する見返りとしての期待値を考えると、ひどく低くなっちゃうのね。でも女ウケを考えた場合は、価値が目減りしないんですよ。加齢だって「いい年の取り方をしてるね」と解釈されるし……。まあ、エビデンスがしっかりとあるわけでもなくごく個人的な意見ですが。

スー:なるほど。20代と30代で同じ格好をしていても、男と女からのウケ度は違うよね。

中野:おっしゃる通り。でも加齢という要因で男ウケの曲線が下がっていくのとは対照的に、女ウケの曲線はあまり変わらないし、むしろ上がっていくことも期待できる。今なら「思い切ってグレーヘアにしました」とか、圧倒的に女ウケがいいと近藤サトさんがご自身でおっしゃっている。これはちゃんと調査すれば定量化できると思うな。表を見て下さい。面積を比較すると、女ウケA、男ウケB……っていうふうにグラフができるでしょう。要するに、同じコストを掛けるのでも、女ウケを狙ったほうが有利でしょという考えです。

『女に生まれてモヤってる!』より

スー:何このグラフ! 面白い! でもちょっと待って、考えようによっちゃ男ウケのよいスタイリングのほうがコスパがいい場合もあるよね? たとえば、トレンドは無視、色は黒・白・ベージュに絞ってちょっとタイトめAラインワンピース、同じパターンの服をひたすらぐるぐるローテーションして着回しながら生きていくって手もあるでしょう。ファッションにお金と労力というコストを掛けたくないなら、そっちのほうが断然コスパがいい気もする。コンサバなスタイリングに文句をつけてくる人は男女ともほとんどいないだろうし、おおよその権力者には好評だろうし。服やメイクで自己表現したいと思うか否かでだいぶ変わってくるだろうね。

中野:服のコストで考えたらそういう場合もありえるね。アンチエイジング対策のメンテナンスとかになると、どうかな? みんなはどんな意識でコストを掛けてるんだろう。

関連記事

トピックス

2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
卓球混合団体W杯決勝・中国-日本/張本智和(ABACA PRESS/時事通信フォト)
《日中関係悪化がスポーツにも波及》中国の会場で大ブーイングを受けた卓球の張本智和選手 中国人選手に一矢報いた“鬼気迫るプレー”はなぜ実現できたのか?臨床心理士がメンタルを分析
NEWSポストセブン
数年前から表舞台に姿を現わさないことが増えた習近平・国家主席(写真/AFLO)
執拗に日本への攻撃を繰り返す中国、裏にあるのは習近平・国家主席の“焦り”か 健康不安説が指摘されるなか囁かれる「台湾有事」前倒し説
週刊ポスト
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
パーキンソン病であることを公表した美川憲一
《美川憲一が車イスから自ら降り立ち…》12月の復帰ステージは完売、「洞不全症候群」「パーキンソン病」で活動休止中も復帰コンサートに懸ける“特別な想い”【ファンは復帰を待望】 
NEWSポストセブン
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト
話題を呼んだ「金ピカ辰己」(時事通信フォト)
《オファーが来ない…楽天・辰己涼介の厳しいFA戦線》他球団が二の足を踏む「球場外の立ち振る舞い」「海外志向」 YouTuber妻は献身サポート
NEWSポストセブン
海外セレブも愛用するアスレジャースタイル(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
「誰もが持っているものだから恥ずかしいとか思いません」日本の学生にも普及する“カタチが丸わかり”なアスレジャー オフィスでは? マナー講師が注意喚起「職種やTPOに合わせて」
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン