芸能

小池栄子と石原さとみ「ありえない感満載ドラマ」夏の陣

番組公式HPより

 いよいよ夏の陣、である。バラエティに富むラインナップとなった今クール、ドラマウォッチを続ける作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏はまず、2つの作品に着目した。

 * * *
 7月クールの新ドラマが続々と始まっています。まず、フィクションならではのぶっ飛んだ設定で目を惹く作品が、小池栄子主演『わたし旦那をシェアしてた』(読売テレビ・日本テレビ系、木曜午後11時59分)。

 物語は……天谷恭平(平山浩行)は一見すると優しそうなイケメン経営者。しかし、3人の女(小池栄子、りょう、岡本玲)それぞれと事実婚関係にあり、各家庭に出入りし子供もいて、女たちは「自分だけが彼に愛されている妻」だと信じている。ある時天谷が殺され、3人の女は互いの存在を知ることに。しかも「3億円の遺産を愛する一人の妻に譲渡する」という遺言が残されていて……。

 一番愛されていたのは私ではないのか。3億円を手にするのは誰か。3人の女たちは激しくつばぜり合いを始める。と、まさか孫悟空の分身の術じゃあるまいし。

 一人の男が時間差で各家庭に出入りし、夫として自然にふるまっていた……というあたりから荒唐無稽。まるで星座のような構図が作り物っぽい。けれど、ウソも徹底すれば突き抜ける。ドラマの夢世界へ視聴者をしっかりと連れ去ってくれるのであればOKです。リアリティを追求すべきポイントというのはまた別にあるはずだから。

 このドラマで評価したいポイントは、3人の女のエッジの立て方にもあります。

 小池栄子、りょう、岡本玲──タイプがまったく違う女優たち。年齢もバラバラなら、人物設定としても明るくて仕事もデキるキャリアウーマン、大人びた色気を漂わすトレーナー、健康的な若さと優しさが光る保育士と、見事なまでに3人の違いをきっちりと際立てています。

 となれば、ゲーム感覚で思い切り3キャラのゆくえを観察しようじゃないか。そういう気にさせてくれる。「知らずに旦那をシェアしていた」ハズないじゃん!というムチャな「謎」について、謎解きのプロセスを存分に楽しませてほしい。

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏(=左。時事通信フォト)と望月衣塑子記者
山尾志桜里氏“公認取り消し問題”に望月衣塑子記者が国民民主党・玉木代表を猛批判「自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと即切り捨てる」
週刊ポスト
「〈ゆりかご〉出身の全員が、幸せを感じて生きられるのが理想です。」
「自分は捨てられたと思うのは簡単。でも…」赤ちゃんポスト第1号・宮津航一さん(21)が「ゆりかごは《子どもの捨て場所》じゃない」と思う“理由”
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
NEWSポストセブン