芸能

『わた定』他、最近のドラマに中華料理店が登場するのはなぜ

ヒットドラマ『わたし、定時で帰ります。』でも中華料理店が登場(公式HPより)

 ドラマで登場人物の行きつけや、仲間と集まったりする場所のひとつは飲食店だ。バーや居酒屋でのシーンはすぐ思い浮かぶが、最近、頻出しているのが中華料理店だ。その理由について、コラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 最近、なぜか町の中華料理屋と縁のあるドラマが多い。昨年、放送された『不惑のスクラム』(NHK)は、不惑ラグビーチーム「大阪淀川ヤンチャーズ」の面々(高橋克典、萩原健一ら)が練習や試合の後に中華料理屋に集合。にぎやかに乾杯する。よく見れば、店の名前は「楽美苑」。なかなかに芸が細かい。

 前シーズンの『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)の主人公結衣(吉高由里子)の楽しみは、仕事帰りに「上海飯店」で一杯やること。この店は18時開店で、18時10分までのハッピーアワーはビールが半額なのである。店主の王丹(江口のり子)は、顔は能面のようだが日本人は働きすぎという考え方で、結衣のよき理解者。店のマークのパンダの耳が小籠包の形をしているのもご愛敬だ。

 さらに放送中の『ボイス 110緊急指令室』(日本テレビ系)。第一話冒頭は、格闘の末に犯人を逮捕した“ハマの狂犬”こと樋口(唐沢寿明)と部下たちが、横浜中華街の「酔来軒」でお疲れ様会の真っ最中。そこに事件の一報が。

 そして、先日スタートした『W県警の悲劇』(BSテレ東)の主人公の松永菜穂子(芦名星)は、目指す場所が中華という特殊ケース。警察官の不祥事を暴く“警察の警察”ともいわれる監察官。彼女は所轄の女性警察官たちの事件を探るのである。複雑なのは、菜穂子の目的が、自ら警視に出世して県警幹部の“円卓会議”に乗り込み、女性警察官の地位向上を目指すということ。女の不祥事を暴いて、女の地位向上を目指すって。遠回りなのか近道なのか、よくわからないが、問題の“円卓会議”がどこで行われるかといえば、高級中華料理店「玉好園」。もちろん特別個室である。

 少し前まで、ドラマの登場人物が集合する場所といえば、和風の居酒屋かムード満点のバーがほとんどだった。それが今、なぜ、中華なのか?

関連記事

トピックス

生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
新宿・歌舞伎町で若者が集う「トー横」
虐待死の事例に「自死」追加で見えてきた“こどもの苛烈な環境” トー横の少女が経験した「父親からの虐待」
NEWSポストセブン
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン