国際情報

韓国 「不買」に便乗して燃え上がる“独島ナショナリズム”

この夏は、予定していた日本旅行を中止して「独島(竹島の韓国名)」を訪れる家族も多いという(EPA=時事)

 ソウル市中心部での「日本ボイコット」のデモ活動に目を奪われがちだが、韓国ではいま、不法占拠を続ける「竹島」を取り返されまいと、「日本に負けない」との機運が高まっているという。ソウル在住ジャーナリストの藤原修平氏が報告する。

 * * *
 日本の輸出管理強化により「ホワイト国除外」とされた韓国では、いま、「独島(竹島の韓国名)」が熱い。日韓の間で2016年に結ばれたGSOMIA(軍事情報包括保護協定)の破棄まで取り沙汰されているが、そんななか、領土問題は国民を煽る格好の材料となるようだ。「独島領有」を今まで以上に声高に主張することで、日本を打ち負かそうという意識が社会を席巻しつつある。

 韓国国防部は、独島の警備をこれまでの警察から海兵隊に移管するよう検討に入った。さらに光復節のある8月中に「独島防御訓練」を行うと発表した。この訓練は毎年二回行われるが、今年は8月に行うことによって、日本に「強力なメッセージを送ることができる」と韓国政府は考えているという。

 自治体レベルでも動きは活発だ。ソウル近郊の京畿道議会は「ホワイト国除外」が発表された2日、独島訪問団を現地に送り込んだ。団長のアン・ヘヨン議員は、ホワイト国除外に対し、「京畿道民をはじめとする韓国国民は怒っている。戦犯国家である日本は独島が大韓民国の領土であるという歴史的事実を否定・歪曲するのをやめ、心を込めて謝罪をしなければならない」と述べた。

 光復節に合わせて、独島のために寄付を集めるイベントも行われている。ケーブルテレビのオンデマンド放送を手掛ける会社が主催するもので、8月1日から15日までの約二週間。「No Japan 独島寄付プロモーション」という名称が物語る通り、先月から脚光を浴びている“NO NO JAPAN”という日本不買運動と連動している。

関連記事

トピックス

(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン