「例えば、仲よしグループのうち1人だけをあえて褒めてみるのです。そうすると、ほかの子はそれをえこひいきだと感じる。その瞬間、表面上は仲よしこよしのグループに、初めてすきま風が吹きます」
その時にどう対応するかは、生徒たちの性格や個性を見極めながら変えていくという。
「雰囲気が悪くなってけんかに発展するグループもあれば、褒められた子が“あんなことを言われてもうれしくない。先生のことは好きじゃないし、本当はイヤ”と私を悪者にすることで、友人との関係を修復しようとするパターンもある。みんな悩みながら自分なりの戦略を考えるんです」
生徒一人ひとりに人間関係のトラブルを回避できるスキルが身につけば、いじめも起こりづらく、不登校も減少する。同校では学年が上がり、成長するに従って、いじめは確実に減っていくという。
※女性セブン2019年9月19日号