ただ、前出のツアー関係者は「賞金女王も困る」と続ける。
「渋野の当面の目標は東京五輪出場。来年6月時点の世界ランクで日本人2位に入って出場権を得るには、ポイントの高い米女子ツアーで戦うことが近道。全英女子オープンの優勝で、2020年までは米女子ツアーに参戦資格がある。もし日本で賞金女王になったら3年間の国内シード権が与えられ、心置きなく米ツアーに打ち込める。すると日本の女子ゴルフ界はせっかくのアイドルを失うことになってしまいます」(同前)
活躍しなくても、活躍しすぎても困る──彼女の笑顔の裏で痛し痒しの複雑な状況が生まれているようだ。
※週刊ポスト2019年9月20・27日号