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2019.09.27 07:00  週刊ポスト

【著者に訊け】貫井徳郎氏 胸揺さぶるミステリ『罪と祈り』

「この表題も罪の対義語を考えていた時に、今の世の中に必要なのは他罰よりも、自発的な祈りじゃないかと、直感的に思ったんです。つまり単に捕まるとか刑に服すという形以外での、罪を犯した人々の償いの形を書いてみたかったのです」

 仮に時代にも罪があるとして、それらは何ら裁かれることなく忘れられてゆく。その中で怒り、抗った者ばかりが責めを負うのは不公平にも思えるが、その罪と正対し、祈ることができるのも、悲しいかな人間だけなのだ。

【プロフィール】ぬくい・とくろう/1968年東京生まれ。早稲田大学商学部卒。「僕自身は渋谷育ちですが、浅草に友人がいまして。亮輔たちが集まる元飴工場の喫茶店のモデルも、案内してもらいました」。不動産会社勤務を経て1993年に第4回鮎川哲也賞最終候補作『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞。他に「症候群」シリーズや『プリズム』『愚行録』『私に似た人』『宿命と真実の炎』等。180cm、64kg、A型。

●構成/橋本紀子 ●撮影/黒石あみ

※週刊ポスト2019年10月4日号

罪と祈り

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